「ちりとてちん」?
実は落語の演目です。三味線の音色から取られた“微妙な”食材(?)「ちりとてちん」。
噺家の目から見た“食”の話題を取り上げてもらいます。さて、どんな話が飛び出すのやら・・・

「iPadから北大路魯山人の話になりました」

 清八でございます。

 6月17日に、iPad(Wi-Fi32GB)を購入しました。30年来のMacフリークとしては、アメリカでの発売以来、たいへん興味を持って想像を膨らませてきました。噺家がMacフリークと言うと、何か異和感があるかもしれませんが、私は、決して古典のみ大好き人間ではなく、その時々の「新し物好き」人間なのです。小学校高学年の頃、テレビから流れてくる関西弁を新しく感じ、中学生の頃、古典落語を新しいと感じ、生涯の道楽となってしまっただけです。これまでの経験の中で、日本国内で流行する前に経験できたオートキャンプとキャンプ料理、クロスカントリースキー、紹興酒、泡盛、ベルギービール、マッコリ、チリワイン、キッシュパイ、バーニャカウダ、鱧の洗い、ムール貝の白ワイン蒸し、沖縄そば、トムヤンクン、グリーンカレー、ネパールチーズカレー、ベルギーチョコレート、チーズ、英語圏以外の映画、沖縄の島のミュージシャンたち、その時々で、「新しい出会いと感動」をいくつも体験することができました。

 初めて買ったパソコンがMacintosh Classicで、CRTは9インチ・モノクロでした。CPUは8MHz、漢字Talkという変換ソフトで日本語入力ができました。それからの購入遍歴ですが、Centris660AV、iMacDV、iMacG4(FlatPanel)、現在はiMac(Early2007)の24インチ、2.4Ghz IntelCore2Duoを使っております。これまで、マイクロソフト社以外のソフトも非常にたくさん使ってみました。iPodの発売以来、第四世代のiPod(20GB)、iPodShuffle(512MB)、iPodMini(4GB)、現在はiPodClassic(80GB)を常に携帯しております。そして、iPadに向かってしまいました。
学生時代、情報処理を学習した頃は、電子計算機と呼ばれていたので、文書作成や表計算、 データベース処理も画像処理も想定されておらず、算盤や電卓に替わる計算道具でした。それがMacに出会い、道具としてどのように進化していくのか非常に興味を抱いたのが、フリークになっていったきっかけでした。独断と偏見の私見ですが、個人パソコンユーザーは、 Word、Excel、PowerPoint、Accessソフトでなくても何の不自由も無い道具として使える時代になったと考えております。

 今回、グルメサイトとは関係のない内容になっていますが、それが大いに関係あるんです。出版業界が大騒ぎになろうとしている電子書籍なんですが、「青空文庫」をご存知でしょうか。

日本国内において著作権が消滅した文学作品、あるいは著作権者が送信可能化を許諾した文学作品を収集・公開している電子図書館です。この図書館がi文庫HDというアプリでiPadから読めるようになっているのです。しかも、このアプリは無料です。前置きが長くて、ごめんなさいなのですが、何と、あの北大路魯山人の作品が62点も収録・公開されていたのです。魯山人といえば、「美味しんぼ」の海原雄山のモデルとして当時、話題となった芸術家・料理家・美食家で1910年から1940年代に食器と料理に影響を残された大人物です。この青空文庫では1930年代、会員制料亭「星岡茶寮」で会員向けに発行していた「星岡」を新字新仮名で読めるのです。いくらネットで読めると言ってもすべての内容を転記するのは問題がありますので、タイトルのみ書きますね。「アメリカの牛豚」「鰻の話」「欧米料理と日本」「お米の話」「衰えてきた日本料理は救わねばならぬ」「材料か料理か」「残肴の処理」「椎茸の話」「だしの取り方」「デンマークのビール」「日本料理の基礎観念」「鱧・穴子・鰻の茶漬け」「フランス料理について」「味覚馬鹿」「料理と食器」「料理の第一歩」いかがでしょうか。これだけのインタレスティングなタイトルに食指を動かされませんか。昭和8年の記述内容もありました。もう数十年前から浜松っ子の方や関東人の方々と意見と感性が合わなくて、がっかりすることがあるのですが、関東の人間は「出しの取り方と薄口醤油の存在すら知らない」と言う事が何度も魯山人の記述に登場していたのです。私個人の単なるわがままか、嗜好なのかなとずっと心に奥にしまい込んでいたのですが、やっと理解できました。料理(和食)の基本は「出しの取り方」と「薄口醤油の使い方」にあったと。もう、これだけでiPadを入手して本当に良かったと喜んでおります。皆様もご興味がありましたら、魯山人の料理書を読んでみて下さい。本当に「目から鱗」状態が続きますよ

2010.8.25


34年間、お付き合いしている長野市戸隠の森の喫茶店です。


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