「ちりとてちん」?
実は落語の演目です。三味線の音色から取られた“微妙な”食材(?)「ちりとてちん」。
噺家の目から見た“食”の話題を取り上げてもらいます。さて、どんな話が飛び出すのやら・・・

「ディープなソウル、その2」

 清八でございます。
 毎日、暑い日々が続いております。以前、ご紹介させていただきました「愛・地球博」の 北欧館には行かれましたか?ウクライナ館のレストランには、デンマークのTuborgの最高級ビールがありましたので、まだ機会がありましたら、ぜひ味わってみて下さい。余談ですが、一日の入場者が25万人になってしまったら、「穴場」も「時間帯」も関係ないでしょうね。

 さて、たいへん遅くなりましたが、ソウル編の続きです。二日目(7月10日)は、ホテル近くの「お粥専門店」での朝食後、チャングムのテーマパークを見学に行きました。この「お粥専門店」では「松の実粥」がシンプルでおいしかったのですが、「牡蠣としいたけ粥」が絶品でした。そして、ウェスティン朝鮮ホテルからチャーターした車で約40分程で、MBC楊州文化村内にあるテーマパークに着きました。2000坪の敷地内に大殿(デジョン…王の住む宮殿)、水刺間(スラッカン…王の食事を調理する台所)、退膳間(テソンガン…配膳を行う台所)、司甕院(サオンウォン…宮中の食材を取り扱う官庁)など、テレビドラマ「チャングムの誓い」の撮影用に建てられた各セットと衣装・調度品・厨房内の食器、食材などが常時展示されています。夏休み以降は、日本からツアー・スケジュールに組み込まれているのですが、当時は現地でのツアーしかありませんでした。私は、このテレビドラマを第一話からかかさず観ているのですが、「女官篇」で水刺間(スラッカン)、退膳間(テソンガン)、司甕院(サオンウォン)のシーンが多く扱われました。

 私は今でも、そうなのですが、テーブルまで運ばれた状態のお皿の上の完成品の料理よりも、食材をどのように調理していくのだろうというプロセスへの興味が多いにあります。しかも、電気もガスも電子レンジも冷蔵庫もフードプロセッサーも無かった時代に、どのように創りあげていったのか、興味は尽きません。以前、ヨーロッパの古城や貴族の館巡りを体験した折も、地下の厨房をくわしく見て廻りました。日本でも例えば、京都・島原の「角屋」の台所には大きな竃さん(かまど)が四つもあって、これは順番に茹でて、煮て、炊いて、…という料理手順まで描かせてくれました。

 さて、この「チャングム」では、総てが「宮廷料理」ですから、その季節の食材をあまり「ごった煮状態」にしないように、「温かい料理は、温かいうちに」「冷たい料理は、冷たいうちに」という基本に忠実に創らなければならないのです。もう一度繰り返しますが、電気もガスも電子レンジも冷蔵庫もフードプロセッサーも無かった時代にです。前回、これまで韓国料理を誤解していたと書きました。正直、「焼肉」「キムチ」「冷麺」「クッパ」「ビビンバ」だと思い込んでいました。ところが、この番組の厨房と料理シーンを見てから少しずつイメージが変わってきたのです。結果 、このテーマパーク・ツアーとなっているのですが。元々、「焼肉」が好きではないので、今回の二泊三日ツアーの中では、一度も「焼肉」を食べておりません。その代わりが夜の「宮廷料理」体験でした。 右の写真でご紹介。

 ちなみに、今回は七品とご飯とスープ、デザートのコースで、日本円で約5500円でした。お酒は、日本でもお馴染みの「真露」でしたが、韓国では水割りなどはしない為、度数を弱くしてあるそうです。初めての「宮廷料理」でしたが、辛くも脂っこくもなく、日本の会席料理と同じでした。おそらく、これが普段の家庭料理であったのだと理解できました。 次の機会には、日本人観光客向けのレストランではなく、一般の家庭料理店、居酒屋ツアーをしてみたいと思っています。

2005.9.8


34年間、お付き合いしている長野市戸隠の森の喫茶店です。


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