「ちりとてちん」?
実は落語の演目です。三味線の音色から取られた“微妙な”食材(?)「ちりとてちん」。
噺家の目から見た“食”の話題を取り上げてもらいます。さて、どんな話が飛び出すのやら・・・

「三度目の徳山鮓から標高2379mでのカツカレーの話になりました」

清八でございます。たいへんごぶさたでござりました。一昨年の9月17日に、初体験させていただき、昨年の8月3日に裏を返すことができた滋賀県長浜市余呉町の発酵食オーベルジュ「徳山鮓」さん(画像①)と「馴染み」になることができました。この言葉は、江戸時代の遊里で遊女を二度目に指名し贔屓にするという意味なのですが、噺家のコラムですので使うことにしますね。このお店については、「ちりとてちん」108と109そして126でレポートしてありますので、バックナンバーを読み返してみて下さいね。近江の鮒鮓が大好きだったことからたどり着いたのが、この「徳山鮓」でした。「鮓」と表現しているのは、「寿司」でも「鮨」でもないからです。日本古来の保存食、健康補助食としての発酵食品なのです。酒の肴にもよく合い、ご飯のおかずによくて、老若男女が食することができるものです。

画像①
 今回は、9月8日(月)の昼席を予約できました。8月に、どうしても食べたくなって問い合わせしたのですが、土・日は三ケ月先まで無理だとわかりましたので、月曜日ならと、予約できました。新居町から豊橋へ、特別快速に乗り換えて米原行きのはずが、この日は、月曜日、接続が悪く米原まで新幹線にして、米原からのJR北陸本線・新快速で余呉駅には予定どおり11時29分に到着することができました。お店までは約3キロ、徒歩でも可能なのですが、炎天下で気温31度のため、ご主人の運転で迎えに来ていただけました。徳山鮓はご夫婦での経営ですので宿泊は二組、昼席も三組限定とのことです。今回、月曜日なのに、この日も三組でした。私たちは、いつもの8人掛けの大きな木のテーブルではなく、別室に通されました。ここからも余呉湖(画像②)が見渡せました。12時過ぎから料理が一皿ずつ出てきました。当然、日本酒「紫霞の湖(しがのうみ)」なのですが、今回はビールは止めてみました。一皿目は、「すっぽんのジュレ」(画像③)生臭さはまったくありませんでした、二皿目は「鯖の熟鮓」(画像④)です。鯖の上にかけられているのは、チーズとトマトソースです。いい組合せだと感心します。このチーズは、言いにくいですが、カチョカバロチーズというのだそうだす。三皿目は「鰻の湯引きと川鱒のお造り」(画像⑤)です。湯引き肝も添えられていました。四皿目は「余呉湖の天然鰻」(画像⑥)です。前回、前々回は、一本焼きでしたが、今回はお一人様サイズでした。上にのっているのは山椒の実です。この山椒の実でいただく食べ方が私は一番好きです。いつの頃からか、ご飯のおかず、しかも小さな子供にも食べられる形になってしまった鰻丼や鰻重を好まれているとは思いますが、これは目からうろこの食べ方だと思います。本当においしいですよ。これから鰻は貴重な食材になると思われますので、この山椒の実による食べ方は良いと思いますよ。この徳山鮓さんの鰻をいただくようになってから調べたのですが、関西の料理屋さんでは中庭か裏庭に山椒の木を植えてあって、様々な料理に山椒の実を使ってきたのだそうです。鰻も粉よりは実の方が絶対においしいと思います。二本目の日本酒は、「七本槍」にしました。五皿目は「地鮎」(画像⑦)でした。曲がり竹と葡萄に飯のソースがかけられていました。六皿目は「夏鹿のたたきとオキザリス」(画像⑧)と続きました。七皿目は「川鱒に熊肉の油肉、山椒ソースがけ」(画像⑨)でした。そして「熊肉のタン、べーコン、サラミ」(画像⑩)です。白く見えているのが熊肉の脂身ですが、しつこくなく口の中ですぐ溶けてしまいました。八皿目は、追加で「熟鮒鮓」(画像⑪)を頼みました。これが日本一、世界一の鮒鮓に間違いありません。九皿目が締めの「熊鍋の雑炊」(画像⑫)。すっぽんスープに熊肉のミンチ、全く臭みがありません。そして、デザートの「鮒すしの飯のアイス」(画像⑬)、以上11点で税込み8500円+追加の一皿のコースでございました。今回も、昨年の「ちりとてちん」のコピーをご主人にお渡しして読んでいただけたのですが、紹介内容を納得していただけました。
画像② 画像③ 画像④ 画像⑤
画像⑥ 画像⑦ 画像⑧ 画像⑨
画像⑩ 画像⑪ 画像⑫ 画像⑬
 さて、翌週の14日(日)は、標高2379mの白馬大池に登り、山荘に宿泊しておりました。前日に八方のゲレンデ近くに宿泊、栂池スキー場から朝一のゴンドラで栂池自然園へ一気に上がりますと、標高1900mの世界です。登山道入口からジクザグ登りで樹林帯を抜け、2202mの天狗原湿原へ、一休みして、白馬乗鞍岳2469mまで登り、2379mまで下ると白馬大池と山荘が見えてきました。やはり連休中なので、テント村は花盛り状態(画像⑭)でした。ここの山荘の夕食は、毎晩、カツカレー(画像⑮)となっていて、ご飯とルーは御代り自由とのことでした。ただ、早く山荘に着いてしまったので、17時からの食事時間に入ってしまい、翌朝5時の朝食が待ち遠しかったです。登山は、必ず上りがあれば、下りがあります。しんどい上りで、もう山登りは止めようと思っても、山頂に到着して、下山してみるとまた、チャレンジしてくなるスポーツです。まだまだ、続けられると思います。
 今回の御嶽山噴火による犠牲者に対し、ご冥福を祈念し、また、心よりお見舞い申し上げます。

画像⑭ 画像⑮
徳山鮓 http://zb.ztv.ne.jp/tokuyamazushi/
白馬大池 http://www.hakuba-sanso.co.jp/hakubaoikesanso/

2014.10.02 清八


34年間、お付き合いしている長野市戸隠の森の喫茶店です。


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