「ちりとてちん」?
実は落語の演目です。三味線の音色から取られた“微妙な”食材(?)「ちりとてちん」。
噺家の目から見た“食”の話題を取り上げてもらいます。さて、どんな話が飛び出すのやら・・・

「キッシュ、大好き」

 清八でございます。

  このコラムの一回目、二回目で「噺家です」と自己紹介をさせていただいたのですが、 実は、浜松西武百貨店の「City8」でイベントプロデュースの手伝いをしておりました。こんな事を書いても、もはや実在しておりませんので、何の事かおわかりにならない方も多いと思います。今のザザ・シティ西館の場所に西武百貨店がありまして、昭和56年9月に8階に椅子席で100人は収容可能というイベントホールがオープンしました。「地方の時代」というフレーズが登場した時代なのですが、販売促進のツールを超えた「音と映像とさまざまなアートの広場」というキャッチコピーとコンセプトに賛同して平成5年1月までお手伝いさせていただきました。

 今回も、こんな仕込みから書かせていただいたのは、私の経歴紹介ではなく、西武百貨店の地下にあったドイツケーキとキッシュの店を思い出したからです。記憶が曖昧でたいへん申し訳ないのですが、昭和59年から61年頃(これも不確かです)、当時、浜松市内では珍しいケーキ屋がありました。当時、三立製菓さんに指導に来浜されたドイツのマイスターさん(女性でした)が出店されていたという事でした。イベントプロデュースの打ち合わせや当日のイベント等で、月に10日間は店内に居りましたので、よくこのケーキ屋さんに通っておりました。クッキーやタルト、レープクーヘン、キッシュトルテといった代表的なお菓子が並び、クリスマスシーズンになるとマルチパンやシュトレン、プレッシヒェンなど、当時としてはそのコーナーだけ特別な雰囲気があって大好きな空間でした。そのお店では毎日ではなかったと思いますが、キッシュ・パイやキッシュ・ロレーヌが作られる日がありました。このお店でのキッシュが多分正式には初体験であったと思います。こんなおいしいものが、あったのかという感覚でした。おそらく1年か1年半で帰国されるようになりクローズしたのですが、それまでの間、ずいぶんと通い、殆どのケーキ・お菓子を購入し、食べさせていただきました。拙宅での第一期の「わいわいワイン会」は、 ドイツワインのみで企画しておりましたので、このお店のケーキをメニューに加えた事もありました。

 こんな経験からキッシュが大好きになり、今でもデパ地下でキッシュを見かけると購入してしまいます。ホウレンソウ、たまねぎ、ベーコン、魚貝類、ゴルゴンゾーラ等々、どれも大好きです。

 今回、こんな想い出を書いたのは、当時の西武百貨店の地下にあった、このケーキ屋さんについて、何か覚えておられる方がいらっしゃったら教えていただきたいと思ったからです。お店の名前もマイスターの名前も忘れてしまいました、オープン年・クローズ年も不確かです。でも、確かに存在していて、たくさん購入して、たくさん食べていました。 その後、「わいわいワイン会」を企画したり、フレンチやイタリアンのレストランに通ったり、ヨーロッパへ観光旅行した時も、この時のキッシュが私のルーツになってしまったと言っても過言ではありません。

 このコラムをお借りして、今回は、お願いします。

2004.3.17


34年間、お付き合いしている長野市戸隠の森の喫茶店です。


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