「ちりとてちん」?
実は落語の演目です。三味線の音色から取られた“微妙な”食材(?)「ちりとてちん」。
噺家の目から見た“食”の話題を取り上げてもらいます。さて、どんな話が飛び出すのやら・・・

「初詣から、トンテキ、ノーマ東京の話になりました」

 清八でございます。ごぶさたでございます。実は、1月28日(土)に豊川稲荷さん(画像①)に初詣、ご祈祷参拝をしてまいりました。三が日には行っておりません。以前にも書かせていただいたと思いますが、神さんは旧暦の世界ですので、旧暦の1月1日に行ってまいりました。以前、社務所で伺いましたので、本当のことですが、年末の12月30日に、それまでのお札を納めて、「今年一年、ありがとうございました。来年も、よろしくお願い致します。」と神さんに伝えて、新しいお札をいただいて、31日に神棚に供えるという習慣だったようです。三が日の混んでる日に行っても、旧暦ではまだ新年になっていないわけです。それなら、節分前の旧暦のお元日に行って、ゆっくりお礼とお願いごとをした方が良いと思います。精進料理(画像②)もゆっくりいただけて良かったです。「恵方巻き」、今年はコンビニでもスーパーでも種類も数量も減ってきたようでしたね。元々、年間行事として伝えられてきた土地では継続すべきでしょうが、文化の違う地域まで広げて全国展開されるのは、如何なもんでしょうか?と、これも以前に書かせていただきました。私は、去年から浜松市内の協働センターさんに呼ばれまして、その地域のご高齢者の集いで一席・二席、つとめさせていただいております。落研時代には遠州地区の老人ホーム、病院、老人クラブなど月に二回位、廻っておりましたが、何と四十年ぶりに体験させていただいております。今年に入ってから、もう四か所を廻りました。その席で、マクラとして使っておりますが、「旧暦から新暦になったのは、いつからか、ご存じですか?」。これは、明治3年12月4日なんです。この年は、12月3日までが明治3年で、翌日から明治4年1月1日の新暦になってたんですよ。そやから、明治3年という年は、12月4日から31日が無かったんですな。今やったら、たいへんですよ。「クリスマスは、どないなんねん、言うて…」この旧暦と新暦のマクラから、当日、遅れてくる方がおられると、時間にルーズな○○時間の話に続けるんです。どこの土地でもあるようですが、ことに有名なんが「沖縄時間」なんです。14年前に「ゆいレール」が開通するまでは、公共交通機関が殆ど無かったんです。電車、市電、地下鉄…そやさかい、一般のご家庭に時刻表が無かったんです。忘新年会、歓送迎会でも終車、終電がありませんから、中締めにならないんです。結局、朝まで続いてしまうんですね。予約して行くとこがありますね。歯医者さんとか美容院とか。例えば、来週の金曜日の午後3時に美容院に予約しますと、当日、10分前位にはお店に着くように家を出るでしょ。沖縄では、違うんです。家を3時に出るんです。それやったら、次のお客が困るやろぅ、みな、予約時間に家を出るんで、誰も困らないんですわ。こういう沖縄時間、困ることもありますが、えぇこともあるんです。朝、中学校、高校、全国どこでも門の前に指導係の先生が立ってますわ。青や赤の上下のジャージ姿で、竹刀とかバット持ってね。遅れそうになってる生徒を見つけると、「遅れるで…。走って、走って…」言うて指導されてます。もう27年も前の事になりますが、神戸の高校で女子生徒さんが門扉と門柱に挟まれて亡くなったというかわいそうな事件がありましたな。沖縄の学校でも、やはり門扉と門柱があり、指導係の先生がおられます。南の方の糸満市に糸満高校があります。春と夏の甲子園に出場されてますから、ご存じの方もいてはると思います。この高校にも当然、門扉と門柱があります。門柱の横に立て看板があります。「おじいちゃん、おばあちゃんには親切にしようね」とか「挨拶は大きな声でしようね」とか、ありますな。糸満高校の立て看板、見に行ったことがあるんです。書いてありました。「なるべく8時半頃までには、登校しようね」、何とええ学校かと思いましたですね。いじめや体罰、不登校なんか、ありませんよ。
 グルメの話以外で、たくさん書いてしまいました。2月の2日4日、ええ体験をさせていただきました。2日はクリエート浜松の一階創造活動室で、中部協働センターさんの要請で、クリエート大学の一月例会、おばあちゃん41名、おじいちゃん4名を前に10時から12時まで素人三人で落語二席と講談一席、楽しんでいただけました。ちょうどお昼になったので、1月11日「とびっきり静岡」で紹介された、利町の浜名屋食堂でランチしてみようと伺いました。お店に到着したのが12時15分、からっ風の中、店舗の外に7人、風を避けるように並んでおりました。店内で予約すると45番の番号札を渡されました。それから外で25分、店内で30分待って食べられました。当日のランチは、トンテキ定食でした。分厚いトンテキ(画像③)にライスと味噌汁、漬物がついて、何と税込540円(画像④)なのですよ。昼食時間が限られている方には不向きのようですが、この内容には納得でした。ランチは一品のみで日替わり、サーロイン・ステーキ丼、牛ハラミ丼、タンドリーチキン、スタミナポーク、ポークジンジャー、牛すじカレーなどなど、あるそうです。何回か、通ってみたいと思っています。
 そして、お年玉をいただいたような4日の体験でした。田町のシネマイーラさんで「ノーマ東京 世界一のレストランが日本にやってきた」(画像⑤)が上映されたのです。イギリスの月刊誌「レストラン」で世界のベストレストラン上、1位を4回獲得、世界一予約の取れないレストランの一つであるコペンハーゲンの「ノーマnoma」が、2015年1月9日から2月14日まで、マンダリン・オリエンタル東京内に出店された夢のレストラン「ノーマ東京」を企画し、オープンさせるまでのドキュメンタリーでした。私は、2005年5月にコペンハーゲンに行きました。当時、スカンジナビア政府観光局からいただいた旅行ガイドを保存してありましたが、すでにミシュランの二つ星で、お値段も最高レベル、しかも消費税25%なので、計画段階で対象外にしておりました。それでも、運河の対岸から建物だけは見学した記憶があります。当時の料理紹介は、「デンマークの伝統的な料理、魚や貝などシーフードを使ったメニューが評判です」とあります。それが、スタッフ、顧客も増やし、北欧の素材と調理法にこだわり、デンマークのデザイン食器と天才的な盛り付けの調和と融合が創作料理に昇華して、世界一のレストランに到達されたのだと確信できます。この映画はオープン直前までを描いているので、全メニュー(画像⑥)の紹介は限定されております。それよりも、何故、日本で出店したかったのか、日本で何をしようとしたのか、そのために何を想定し、試作し、本店を休店してまで全スタッフを一か月前から東京に送り込んだのか。日本国内の食材を求めるため、どれだけの考えと行動で実現させたか。菊乃井の村田氏との出会いから和食、精進料理、懐石料理に興味を持たれ、日本の文化を理解し、伝統的な和食の食材を試食され、正に料理を創造されたのです。この映画は、シネマイーラでは、1月10日までの上映です。どうか、この映画は、プロ・アマを問わず、飲食店・食材業・サービス業に携わっておられる方、また、これから目指されている方は、必見です。調理師学校・パティシェ専門校では、このDVDを生徒一人に一枚渡して、必ず観させるようにすべきです。今年、これを観ておかないと、人生で最大のマイナスになると思います。騙されたと思って、観て下さい。メニューから、一品だけ紹介させて下さい。「様々な根菜類 生姜と共に」という皿がありました。これは、蓮、牛蒡、くわい、百合根、むかごなどの根菜類を発酵卵黄とピーナッツのソースと生姜でいただくという内容でした。しかもアルコールは日本酒だったようです。以前、映画で紹介されたスペインのエル・ブリの厨房ではIHクッキングヒーターシステムでしたが、このノーマは本店でも東京店でも本火でした。火が食材に対してどのように変化させるか、プロ・アマを問わずお分かりのことと存じます。

画像① 画像② 画像③
画像④ 画像⑤ 画像⑥

浜名屋食堂 http://www.nikunohamanaya.com
ノーマ東京 http://www.noma-movie.com/


2017.2.5 清八


34年間、お付き合いしている長野市戸隠の森の喫茶店です。


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