「ちりとてちん」?
実は落語の演目です。三味線の音色から取られた“微妙な”食材(?)「ちりとてちん」。
噺家の目から見た“食”の話題を取り上げてもらいます。さて、どんな話が飛び出すのやら・・・

「再・ラーメン考」

 清八でございます。

 豊橋から浜松市内にかけて車で出かけることが多いのですが、いつもの風景のように感じていたお蕎麦屋さんやラーメン屋さんがいつの間にか閉めていたり、店名が変わっていたり、世の中の変化はつくづく早いものだと感傷にひたっております。

 一年前に、カツ丼・ざる蕎麦・ラーメンの適正価格をテーマにして書かせていただきました。店名が変わってオープンしたり、リニューアルしたお店のウインドウや駐車場のノボリに「ランチ700円から…」とか書かれていますよね。実際に入ってみるとラーメンライスで税込み819円だったりして、「何やねん」とつぶやいてしまう時があります。それも、いくらオープン直後でランチのお客さんの多い時間帯だといっても、30坪位の正方形の店内で、厨房内に四人、客席側に三人、正に人件費の819円だと評価している嫌なお客でございますよ。

 戸籍年齢として毎年年齢を重ねており、決して若くない年齢になってきました。高座のマクラでは、「若う見えてますけど、古おまんにゃわ、わたいは」てなことを言い続けてきました。

 個人的な好みだと、言われてしまえばそれまでなんですが、子供の頃、町内のラーメン屋で食べ続けた「中華そば」(国際問題になりますから支○そばとは書けません。余談ですが、支○竹って言うたらあかんのですよ。メンマなんですよ。)が原点として残っているのですよ。ここしばらく、あっさり鶏がらスープの「中華そば」屋さんが減って、こってり背油のこてこてスープでチャーシュー厚厚大盛という「○○ラーメン」屋が増えているようですね。「とんこつ」ブームで、博多系ラーメン店やチェーン店も増えているようですが、殆どが、現地の博多ラーメンとは異なるモノです。現地では、お酒を飲んだあとに食べても油が残るようなこってり感はありません。ご参考までに、一頃ブームになりかかった「沖縄そば」、これも上品なカツオだしで、「ソーキ」(豚バラ肉煮)や「らふてぃ」(豚角煮)が入っていても、こってり感はありません。

 チェーン店の「タンタン麺」にしても「酸辣湯麺」にしても、中華料理屋さんのとは異なりますよね。「それが何やねん」「自分の勝手やないか」と反論がありしたら、そのお方は結構でございます。反論されない方、ご興味の無い方が問題なのでございます。中華料理屋さんの「タンタン麺」や「酸辣湯麺」を味わわれたことの無い方、ございませんか。それから、一般的にラーメン屋さんでは、白湯スープの麺とか、タンメンってお目にかかりませんよね。どうして何でしょうか。テレビのグルメ番組やグルメ雑誌でもテーマとして取り上げられていませんよね。こちらの麺も中華料理屋さんで味わってみて下さい。私は小さい頃から「ラーメンは中華料理」だと、亡くなった親父さんに教えられてきましたから、チェーン店の「ラーメン屋」さんには今でも抵抗があります。

 逆に、台湾や香港、中国へ旅行した時、屋台や小さな飯店での「○○麺」には全く抵抗なく、注文し食べることができました。中華料理屋さんで必ずしも「ふかひれ料理」や「あわび料理」「なまこ料理」といった高価な料理だけでなく、「麺」料理を味わってみると、上海や北京、四川、広東、潮州など様々な味わい体験ができて、新しい「ラーメン」観が出来ると思います。

2004.10.25


34年間、お付き合いしている長野市戸隠の森の喫茶店です。


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