「ちりとてちん」?
実は落語の演目です。三味線の音色から取られた“微妙な”食材(?)「ちりとてちん」。
噺家の目から見た“食”の話題を取り上げてもらいます。さて、どんな話が飛び出すのやら・・・

 

 

「2021年、コロナ自粛中のエトセトラを報告?します 11月篇 」

 

 清八でございます。「コロナ感染、第六波?」が懸念されておりますが、11月も相変わらず、「食」に関する書籍・漫画・DVDなど、主に中古品を探しては買い求め、読んだり、観たりして学習しておりました。

 それでは、11月分を報告させていただきます。

 

「自遊人2017年11月号」(2017.9.25発行)中古本
湖西市中央図書館で年二回、中古本の譲渡会があり、11月6日は雑誌・週刊誌の日で開館5分前に並んで10冊(限度冊数)いただいてきました。そのうちの一冊です。今号の特集は「レストランは地方の時代へ。」、全国各地で食による町おこしが動き始めた頃の特集記事でした。コロナ禍以前なので、外国人観光客の急増・受入れによって、「食が観光資源になる」としたビジョンと現実が乖離して日本国中がお祭り騒ぎ?になっていた頃を鮮明に思い出しました。114~125頁に「アル・ケッチャーノ奥田政行シェフに聞きました。山形・庄内に起こりつつある地元住民の『食の革命』」が掲載されていました。「実は、『鶴岡ではフレンチは成功しない』という伝説があるんです。『フレンチは酒田、イタリアンは鶴岡という(笑)』、「本当です(笑)。なぜかというと、酒田は最上川の河口なので、魚が水っぽいけれど旨味をたっぷり持っていて、火を通すと旨味がぎゅっと凝縮されてソースに合うんです。でも鶴岡の魚は塩分濃度の高いところにいるので、水分と旨味が少なく、焼くとソースに負けちゃう。」(画像①)

 


(画像①自遊人)

 

 

「サライ 2018年2月号 小学館」(2018.1.10 発行)中古本
こちらも中古本譲渡会でいただいた10 冊のうちの一冊です。大特集は「西郷隆盛」なのですが、特集が「幸せの町中華」でした。49~69 頁内に、横浜・山手の「奇珍楼」、神戸・三宮の「燕南」、東京・三軒茶屋の「新華楼」、東京・荻窪の「中華徳大」、東京・根津の「オトメ」、東京・赤坂の「眠眠」、東京・江戸川橋の「新雅」、東京・高田馬場の「一番飯店」、東京学芸大の「東軒」、横浜・伊勢佐木町の「龍鳳」、京都・今出川の「鳳舞楼」、京都・新大宮の「中華のサカイ本店」、大阪・九条の「吉林菜館」が紹介されていました。
私は、コロナ禍の前、2019年6月、京都へ行った際、「鳳泉」さんへ伺っています。今出川の「鳳舞楼」さんとは、師匠の「鳳舞」の高華吉の兄弟弟子で、同じ調理法だと知ったからでした。当時のレポートは「ちりとてちんNo.174」でお読み願います。昆布出汁を使ったスープや餡が、あっさりとしてんのやけど、毎日でも食べたくなる、クセになる味付けでした。(画像②)

 

 


(画像②サライ )

 

 

「おとなの週末2017年8月号 講談社」(2017.8.1 発行)中古本
こちらも中古本譲渡会でいただいた10冊のうちの一冊です。8月号の特集は、76~91頁に「毎日でも行きたい町中華」でした。東京・東銀座の「中華三原」、東京・日本橋の「大勝軒」、横浜・青葉台の「壺中天」、東京・石神井の「梁山泊」、東京・神楽坂の「龍朋」、東京・中目黒の「幸楽」、東京・神保町の「北京亭」、東京・荻窪の「中華徳大」、川崎・新丸子の「萬福飯店」、東京・五反田の「梅林」、東京・浅草の「十八番」、東京・大山の「丸鶴」、東京・板橋の「平家」、東京・飯田橋の「おけ以」、東京・東中野の「十番」、東京・日暮里の「花家」。焼売、春巻き、レバニラ炒め、酢豚、エビチリ、炒飯、焼きそば、中華丼、天津丼、タンメン、……「町中華」の定番、食べまくりたいものです。

「おとなの週末2017 年9 月号 講談社」(2017.9.1 発行)中古本
9 月号の特集は、22~63 頁に「古くて、新しい街 日本橋・京橋」でした。「特製メンチカツ」の「レストラン桂」、「抹茶アイスとほうじ茶」の「山本山日本橋本店喫茶室」、「オムライス、クリームコロッケ」の「たいめいけん」、「うな重」の「いづもや」、日本で唯一のクロアチア料理専門店「ドブロ」、大使館公認のブルガリア料理専門店「ソフィア」……、コロナ禍「収束」「終息」後には食べ歩きしてみたいものです。(画像③)

 

 


(画像③おとなの週末)

 

 

「新潮社 月刊誌 波11月号」(2021.10.28 発行)新刊本1
11 月は立川談志没後10 年にあたり、48~53 頁には「立川志の輔×立川キウイ/没後10 年、談志を語る」が掲載されていた。
6~9 頁に、阿川佐和子「やっぱり残るは食欲 第50 回」、「味噌汁の道」。これまでの生涯で、数回、味噌汁に感動された話でした。その一回目は、三十代の終わりにアメリカで一年間暮らすうち、ある日突然、「おいしい味噌汁が飲みたい……」、日本の食料品を置いているスーパーへ飛んでいってインスタントの味噌汁セットを買って作った体験。二回目は、アメリカから帰ったのち、四十を過ぎたあと、雑誌の仕事で料理の先生に師事し、日本料理を一から修行することになり、味噌汁の作り方を基本から教わった体験。何回目かの体験から出汁の取り方をマスター、でも、土井義晴先生の「味噌の風味を殺すほどの濃いだし汁は、味わいが重くなる」という基本が「おいしさ」となるというまとめでした。よ~く、わかります。(画像④)

 

 


(画像④波11月号)

 

 

 

「立川談志 著 談志の日記1953 17歳の青春」(2021.11.8発行)新刊本
立川談志師匠が亡くなられて、10年、入門翌年の日記全文が一冊の本になりました。17歳、色気より食い気の年頃なのか、殆ど毎日、お昼、おやつ、夕ご飯、打ち上げの料理が書かれていました。寿司80円、ライスカレー30、40、50円、うな丼100円、焼売一つ10円、ラーメン30円、干しブドウ二百匁120円、まめに書かれている。また、映画館での映画鑑賞「艦長ホレイショ」「一等社員」「次郎長初旅」「ハワイの夜」「彼女の特ダネ」「学生社長」「凸凹猛獣狩」「母子鳩」「魚河岸の石松」「夏子の冒険」「吹けよ春風」「キリマンジェロの雪」「まごころ」「銃弾都市」「百万弗の人魚」「雨にうたへば」「十代の性典」「母と娘」「もぐら横丁」「地上最大のショウ」「可愛いい配当」「三つの恋の物語」「青色革命」「海賊黒ひげ」「続思春期」「都会の横顔」「無法松の一生」「腰抜け二丁拳銃」「西部の男」「春雪の門」「我が心に歌えば」「長屋の算術」「花咲ける騎士道」「貴方は若すぎる」「誘蛾燈」「禁じられた遊び」「パリのアメリカ人」「腰抜けMP」「地獄門」など。 全く、たいへん貴重な資料になっているのです。(画像⑤)

 


(画像⑤談志の日記1953)

 

 

 

「暮しの手帖 第15号」(2021.11.25発行)新刊本
今号の料理特集の一つは「冬の養生中国料理」。料理研究家の荻野恭子さんによる「食養生」の知恵が詰まった中国の家庭料理からの紹介でした。「牡蠣鮮菇(カキと椎茸のうま煮)」「紫菜鶏蛋湯(海苔と玉子のスープ)」「木耳山薬(きくらげとやまいも炒め)」「奶油鮮具(ホタテと小松菜のクリーム煮)」「羊肉洋芋(ラム肉とじゃがいものクミン炒め)」「粉蒸牛肉(牛肉とさつまいもの米粉蒸し)」「醤汁蘿蔔禍乾(切り干し大根の香味漬け)」などですが、温かい中華料理、この冬はお店で食したいものですね。104頁の「暮らしのヒント集」に、「寒い日は、汁ものにトロミをつけましょう。冷めにくくなり、体が温まって、気持ちもほっと緩みます。」とありました。また、外出自粛?になっても、あんかけうどんとか、あんかけラーメンは自宅でできますからね。(画像⑥)

 

 


(画像⑥暮しの手帖)

 

 

 

※「緊急事態宣言解除」の後、11月2日から28日は「清八コレクション 動くおもちゃ展」として、一年間、「県外移動自粛中」に手作りした紙・木製おもちゃ8点を湖西市新居町内の「小松楼」内ギャラリーで展示させていただきました。静岡市・ウッディジョーさんの木製模型「しゅっしゅポッポ機関車」(画像⑦)は、小さな機関車がモーターと乾電池で坂道を上り下りするというおもちゃなんですが、小学一年生の男の子が正座して一時間、目を丸くして見ておりました。

また、中国「Robotim」の3D木製パズル「マーブルスクワッド」(画像⑧)は、小学三年生の男の子が一時間手回しして遊んでいました。お母さんが「家に帰ったら、じぃじに買ってもらうから、帰ろう…」と言って帰られました。その後の情報では、本当に購入されて、じぃじが組み立てているということでした。今の子供たちが知らない?「アナログのおもちゃ」を制作・展示させていただき、「県外移動自粛中」の もやもやが晴れました。ありがとうございました。

 

 


(画像⑦しゅっしゅポッポ機関車)

 


(画像⑧マーブルスクワッド)

 

 

2021.12.10 清八



38年間、お付き合いしている長野市戸隠の森の喫茶店です。


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