「ちりとてちん」?
実は落語の演目です。三味線の音色から取られた“微妙な”食材(?)「ちりとてちん」。
噺家の目から見た“食”の話題を取り上げてもらいます。さて、どんな話が飛び出すのやら・・・

「人前で喋るということ…」

 清八でございます。

 初回のコラムへのリアクションがありました。「噺家って何ですか?」「噺家さんだったら、落語の中に登場する食べ物の話とか、噺家さんの食生活について書いて下さい」…

 そこで、今回は、こんな内容で、ゴメンナサイ。

 芸名又はペンネームとして、30年、この喜六家清八(きろくやせいはち)を使うてます。今まで、思い出せないくらいの、「どうして、この名前を考えついたのですか?」という 質問を受けて、その時々で適当に答えてきたのですが、一つのお答えは、「喜六・清八が上方落語の登場人物だったので、繋げただけです」です。江戸落語で言うと、「熊家八五郎」 とか「与太家八五郎」というパターンでしょうか。実は、遠州生まれの遠州育ちなのですが、落語を演ずる時は、大阪弁や京都弁を使うてます。もう一つのお答えは、大学での専攻が電子計算機であり、古本や古レコードの蒐集が趣味だったので、「きろくや」を洒落ましたという理由です。

 アマチュアの噺家ですが、今まで、いろいろな所で演じさせていただき、ホームグラウンドも持たせていただいております。

 初めての会場、お客様に接した時、こんな小噺からスタートしてきました。 「いろんな場所でお喋りをさせていただきますが、人さんの前で喋るという事はなかなか難しいもんでっせ。逆に黙ってたらやさしいか、と言うたら、これも難しいですわな。禅宗に無言の行という荒行があって、一言もものを言うたらいかん、という修行ですが…。

 あるお寺で、この無言の行をやろうというので、三人の坊さんが座禅というやつを組んで、「さぁ、これからひぃふぅのみっつで、手を叩いたら、何があっても、もの言うたらいかんのやで…」と始めましたな。しばらくすると、一番端の坊さんの頭に蜂が飛んできて、ブーン、チクッ、「痛っ!」。ほな、真ん中の坊さんが「たとえ蜂が刺しても、もの言うたらいかんやないか」ほな、もう一人の坊さんが「もの言わんのは、わしだけや」言うて、皆、喋ってしもた。

 これで笑っていただけると、後は、展開が楽になりますな。

 今回は、このくらいにして、落語の中の食べ物の話、噺家さんの食生活の話、私の大好きなベルギー・ビール、ドイツワイン、大阪・京都の食材、沖縄の酒の肴、海苔や鰻、しらす、といったこの土地の食材の話など、思いつくままに書かせていただきますので、よろしく、お付き合いの程お願いします。

2003.3.11


34年間、お付き合いしている長野市戸隠の森の喫茶店です。


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