「ちりとてちん」?
実は落語の演目です。三味線の音色から取られた“微妙な”食材(?)「ちりとてちん」。
噺家の目から見た“食”の話題を取り上げてもらいます。さて、どんな話が飛び出すのやら・・・

「わいわいワイン会から、馬の噺になりました」

 清八でございます。たいへん遅くなりましたが、本年もよろしくお付き合いの程、よろしくお願いします。

 二回目の掲載になりますが、神さんは旧暦でございますので、今年の旧暦での1月1日は
1月31日でございます。恵方巻きを食べられる節分は2月3日ですから、おわかりになりますよね。新暦の1月に嫌なことがあった方、2月から運気が変わっていくのでございます。節分日での神さんへのご祈願をお薦めします。そうそう、神社では鳥居の真ん中を通らないよう、ご注意ください。中央は、神さんの道なんです。これから、出雲大社や伊勢神宮に行かれる方は、くれぐれも気を付けてくださいね。

 さて、今回の「わいわいワイン会」は、12月30日に開催できました。忘年会を兼ねました。今回は、何とソルトの水谷さんをゲストに迎えることができました。当日の肴ですが、戸隠「パイプのけむり」特製、ベーコンとスモークサーモンとスモーク鯖・イタリアの乾パン。アンチョビソースのオリーブ、千曲市のザワークラフト、イタリア白豆(画像①)。坂本酒店からのチーズ三種盛(フロマージュ・ダフノワ・ブルー、ゴルピカ・マスカルポーネ、8か月熟成のコンテ、画像②)。北海道・十勝ヒルズレストランの茄子のディップ(③)と蕪と焼き豆腐の味噌かけ(画像④)。大学いも(画像⑤)。牡蠣のアヒージョ(画像⑥)ベッケライミンデンのドイツパン。魚介のイタリアン鍋。そして、今回のゲストは、大村のあま辛黒カレーでした(画像⑦)。前回の「ちりとてちん」でレポートしております、11月9日の「豊川B-1グランプリ」で初めて試食したのですが、大村が長崎に合併されてから、大村の町おこしで開発されたカレーだそうです。レトルトをAmazonで頼んだところ在庫切れで断られました。どうしても入手したくて、大村商工会議所に問い合わせして、責任者を紹介していただき、当日の夕方までに送っていただけました。B-1グルメ用の業者ではなく、実際に地元の飲食店で提供されているカレーとのことでした。ワインは、いつもの高山市の坂本酒店さんに頼みました。
今回のワインは6種類でした(画像⑧)。オーストリアの新種ホイリゲ、日本国内ではボージョレーより希少価値があります。珍しかったのは、ドイツの赤、しかもトロッケン、ドミーナという葡萄品種は日本人にはとも和食に合わせやすいのではないでしょうか。「カルツェンコップ」は「猫の額」と訳されていますが、猫の額のような小さな畑から収穫されているという意味です。そして、シャトー・サン・ジャック、ご存じ、シャトー・マルゴーのすぐ近くの畑です。コスパも日本人には合っているボルドーワインだと思います。
画像①
画像②
画像③
画像④
画像⑤
画像⑥
画像⑦
画像⑧

 さて、今年は、私の干支、「午」年でございます。ホームグラウンドの本果寺寄席では、いつも「若う見えてますけど、年とってまんねやで、わたいは…」と言うてますが、三月には還暦になってしまうんです。そこで、厄払いも兼ねまして、「馬の田楽」というお噺です。

 馬や牛を運搬手段に使うてた時代の話です。大阪のある商家「山権(やまごん)」の軒先に味噌樽を二つ積んだ馬が着きましたな。その辺りに遊んでおりましたのが、落語ではお馴染みの一癖も二癖もあろうかという悪い悪い、子せがれ連中ですな。「みな、ちょっと寄りなはれ。山権の前へ馬方のおっさん馬つないでいきましたで。松ちゃん、寅ちゃん、芳松っあん。あの馬のお腹の下くぐって遊ぼ」「そんなん、怖いがな」「馬、何が怖いねん。後ろに回ったら蹴られるけど、下くぐったら蹴られへんがな。ほな、あの馬の下、くぐったもん、大将にしたげま」「わて、大将いらんわ。少将でええねん」「何が怖いねん」「何が怖いてな、お腹の下にブランブラン下がってるもんがおまっしゃろ。あれ頭ぶつけたら、そこから腐ってきまんねんで」「そんなこと、あれへんがな。よし、ほなわいがくぐったるわ」「あんたがくぐるんやったら、わたいがくぐるわ」「芳松っあん、あんたはやらんでもええわ」「そんな仲間はずれにせえでも」「そやかて、あんた、いっちゃん最初に怖い言うたがな」「わて、あんな馬のお腹ぐらいサーッとくぐれるがな」「ほな、くぐらんでもええさかいな、あんた、馬の尾抜きなはれ。釣りに行くときのテグスにすんねやさかい」「ぬ、抜きまんがな、わて」子ども心にも重大な岐路にたってますな。ここで仲間に加わっとかんと、あとあと村八分みたいな目に遭うたらいかんと…。「抜いてくれんの。それやったら、松ちゃんと寅ちゃんとの分も抜いてえな」頼まれた芳松っつあん。こうなったら五本いっぺん抜いて男を見せてやろうと、馬の尾を指に巻きつけてバアーッ。馬かて一本やったらどぉっちゅうこともなかったんですが、そうとう痛かったとみえてヒヒ~ンと立ち上がってしまいましたな。手綱が緩かったもんとみえまして、解けて、馬そのままシャンコ、シャンコと行ってしまいましたな。
馬方が山権から表に戻りますと、つないでおいたはずの馬がおりません。さぁー、えらいことになったと探し回ります。「ちょっとお尋ねしますが、味噌樽付けた馬、ご存じおまへんやろかな」「あぁ、あんたの馬だしたかいな。いやなぁ、最前、表掃除してたらな、馬が馬方もなしに荷物運んでまっしゃないか。世の中進んだなぁ、馬方連れんと馬が用事するようになったんかいな言うてたら、道草食いだしたんじゃ。それでな、これ用事が遅れるぞ。早よ行け、言うて竹ぼうきで尻ポ~ンとどついたら、ダァーッと駆け出したで」「そら、何をすんねんな。せっかく止まってるやつ」「あっちから来たやつ…、ちょっとお尋ねしますが、大将、ちょっとお尋ねします」「チャ、チャ~ンチャンチャン。わい、酔うてんねん。何や、わしか」「へぇ、大将」「大将、大将て、わしゃ軍人やないぞ。大将も二等兵もあるかいな」「さよか、えらいすんまへんな。ほな、旦那」「旦那と言われるような身分とちゃうぞ」「えらいすんまへん。ほな、親方」「わしゃ、子分持った覚えはない」「難儀やなぁ。あんさん、馬ご存じおまへんか」「何?馬、なぶってけつかったらあかんぞ、馬っちゅうたら顔の長いタテガミの…」「いえ、そうやおまへん。わたいの聞いてんのは、味噌樽を積んだ馬でんねや」「何?」「味噌荷を付けた、味噌付けた馬、ご存じおまへんかな?」「はぁ、わしゃこの歳になるが、馬の田楽は見たことないわい」

大村あま辛黒カレーうまか隊 http://umakatai.omlog.net/

2014.1.20


34年間、お付き合いしている長野市戸隠の森の喫茶店です。


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