「ちりとてちん」?
実は落語の演目です。三味線の音色から取られた“微妙な”食材(?)「ちりとてちん」。
噺家の目から見た“食”の話題を取り上げてもらいます。さて、どんな話が飛び出すのやら・・・

「ホンマもんのビールを飲んできました」

 清八でございます。ごぶさたでございます。

 これまで、このコラム内で10篇以上のテーマがビールまたはベルギービールでした。仕事上のお付き合い、お中元・お歳暮にいただけるドライビールにはたいへん申し訳ないのですが、時々、無性にホンマもんのビールが飲みたくなることがあります。諸事情によりベルギーやドイツ、チェコまで飲みに行けませんので、直輸入していただいている友人の酒屋さんから宅配便で送っていただいたり、そのお店で生樽を開けた時に飲ませていただいてきました。このコラム初めての方に基礎知識をご提供させていただきます。日本の「米やじゃがいもで造られているビール」(発泡酒ではありませんよ、ビールです。)は、ビール法のあるEUではビールとしては販売しておりません。スーパーでは「雑酒」コーナーに置かれているんです。特にベルギーはフランス領であった時代、時の国王からワインのようなビール造りを命じられ、現在のような様々なタイプの地ビールが生まれ、約500種類の銘柄があると言われているんです。当然、食前・食中・食後用に分けられるビールが存在しているのです。
日本と同じ普通のビールがピルスと呼ばれ、小麦と大麦を二回発酵させたビールがグース、さくらんぼを漬け込んだチェリー・ビール、そして全国の修道院で造られてきたのがトラピスト・ビールと呼ばれています。映画好きの方でしたら、ご記憶にあると思います。オードリー・ヘップバーン「尼僧物語」のロケ地はブリュージュのベギン修道院なのですが、修道院内で治療のためにビールを飲ませるシーンがあります。利尿剤の効果を体内の毒消しとして活用していたようです。日本のビールと大きく違うのは、アルコール度数が3%から12%まであり、食事の内容や時間帯、お茶代わりなのか宴席用なのかによって使い分けているのです。平均気温が低く晴天の日が少ないためか、冷蔵庫で冷やしては飲んでいません。それどころか、冬にはホット・ビールがあるくらいですから。その味ですが、原材料が小麦であろうが大麦であろうが酵母菌が生きていてフィルターを通してありませんので、日本の麦以外で造られている普通のビールを冷蔵庫が冷え冷えにして長い間飲まれてきた方にとっては違和感が強いと思います。

ナゴヤオクトーバーフェスト2011
写真①
 長い基礎知識紹介となってしまって、ごめんなさい。23日の土曜日に、名古屋の久屋大通公園で開催されていた「ナゴヤオクトーバーフェスト2011」(写真①)で飲んできたのです。15日から24日まで名古屋市内の屋外では始めてのイベントで、ドイツから「シュパーテン」「ホフブロイミュンヘン」「レーベンブロイ」(写真②)「エルディンガー」「ミューヘン」、ベルギーから「ヴェデッド」そして日本から「富士桜高原麦酒」の
レーベンブロイ
写真②
生ビールをそのブランドグラスで飲み放題という謳い文句でしたが、行列・行列で目的のビールブースには辿りつけず、近くにあった「ヴェデッド」ブースから「ヴェデット・エキストラ・ホワイト」「マレッツ・ブラウン」(写真③)を購入、そして肴は、ソーセージ・アイスバイン・ジャーマンポテト・ザワークラフトの大皿とプレッツェル(写真④)で間に合わせました。三杯目はミューヘンの「パウラナー・ドゥンケル」(写真⑤)という黒ビールにしました。四杯目は、行列のできていない富士桜高原麦酒の限定「デュンケル・ヴァイツェン」(写真⑥)でした。今回はトライできませんでしたが、すべてのブースの黒ビールを味わってみたかったです。基礎知識のところで書きませんでしたが、日本の雑酒(ビール)は酵母菌を殺して出荷させているため、
ヴェデット・エキストラ・ホワイト」「マレッツ・ブラウン   ソーセージ・アイスバイン・ジャーマンポテト・ザワークラフトの大皿とプレッツェル
写真③   写真④

パウラナー・ドゥンケル  
デュンケル・ヴァイツェン
写真⑤   写真⑥


当然、瓶や缶の中で発酵を続けません。そのため、賞味期限まで飲まないでいると開けた時に泡立ちが弱くなっています。そのため、発泡剤として、わざわざ炭酸ガスを詰めているメーカーもあるようです。(企業秘密なので公表はしてくれませんが)日本のビールは飲むほど、腹が膨れて食べられなくなってしまうのは、この発泡剤のせいなのでしょうね。ところが、ホンマもんのビールは発泡剤が入っていませんから、たくさん飲めるし、食べ物もおいしく食べられるのだと、これまでのベルギー滞在時に実感させていただきました。国産ビール会社には申し訳ありませんが、和食・中華・フレンチ・イタリアン・エスニック、どこの国の料理にも合わせられるのが、ホンマもんのビールなのではないでしょうか。
 異論・反論、お待ちしております。

2011.7.25


34年間、お付き合いしている長野市戸隠の森の喫茶店です。


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