「ちりとてちん」?
実は落語の演目です。三味線の音色から取られた“微妙な”食材(?)「ちりとてちん」。
噺家の目から見た“食”の話題を取り上げてもらいます。さて、どんな話が飛び出すのやら・・・

 

「2022年、コロナ自粛中のエトセトラを報告?します 12月篇」&
「全国旅行支援で、博多24時間スティを体験してきました」

 

 遅くなりました。あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。毎月、「食」に関する書籍・漫画・DVDなど、主に中古品を探しては買い求め、読んだり、観たりして学習しております。

それでは、12月分を報告させていただきます。

 

■「信濃川日出夫著 山と食欲と私13」
新潮社(2021.1.15)中古漫画本

 全国3000の書店員が選んだ「2016年コレ読んで漫画RANKING」で、第2位となった「単独登山女子」が展開する「行動食」「山食料理」の世界。その13巻を入手出来ました。今回のメニューは、「あんこ苺サンド」「メンティンパン」「ハムとゆでたまごの山ラーメン」「中山峠名物あげいも」「道産子おにぎり」「うな重」「アボガドベーコンコールスロー鶏肉レタストマトチーズハンバーガーのバーガー」「すりおろし梨ソーダ」「トマ豚汁つけうどん」「どんぐりクッキー」でした。第139話の「鮎美23歳山ガール時代編③」では、初めてガスバーナーとクッカーを買って、お湯を沸かし、カップヌードルを使った「ハムとゆでたまごの山ラーメン」をつくって食した後、残った汁をテーブルとベンチの横に捨てようとしたら、ご常連のおじさんに叱られて、最後まで飲んで処分した、という場面がありました。私も山歩きを始めた頃に、同様の行為をしてしまった事があります。その後は、残らないような水の量にしたり、カップ焼きそばは持っていかないように気を付けております。確かに、山や自然を汚す行為は気を付けたいですね。(画像①)

 


(画像① 山と食欲と私)

 

■「東海林さだお著・南伸坊編 ことばのごちそう」
だいわ文庫(2021.10.15)中古本

 東海林さだおの著作といえば、「丸かじり」シリーズ、「大衆食堂に行こう」「ゴハンですよ」など、食べ物についてのエッセイが多いのですが、南伸坊が既刊の49冊から、おもしろい所のおもしろい所だけを短めに抜き出し、それを50音に並べた食べ物辞典でした。50音順なので、「アイスクリーム」から「ワンタン」まで350アイテムありました。例えば、70~71頁の「カキ」。「貝類にとって、殻は家である。そういう意味から言えば、カキの家は、身分不相応なほどの豪邸である。カキの殻をこじあけてみるとわかるが、カキはこの豪邸の中で実に窮屈に暮らしている。」の書き出しなのですが、何と、挿絵のカキには「貝柱」が描かれていたのです。わっかるかなぁ?です。
304頁の「パン」。「女の人はパンに敏感だ。男の人はパンに鈍感だ。女の人は、おいしいパン屋と、おいしくないパン屋をすぐに嗅ぎ分ける。男の人の中には、『エ?パンに、おいしいパンとおいしくないパンがあるの?』なんて恐ろしいことを言う人もいる。オジサンである。」私は、まだ、このオジサンにはなっておりません。(画像②)

 


(画像②ことばのごちそう )

 

■「岡田哲著 たべもの起源事典」
ちくま学芸文庫(2013.5.10)中古本

 食文化研究家によるたべものの起源・日本編なのですが、701年「大宝令」、712年「古事記」から2002年発行の「近代史の食文化」まで、既存の資料や文献からの情報からまとめられた「たべものという物作り」の労作です。こちらも50音で、「アイスクリーム」から「わんこそば」まで1300項目収録されています。
 例えば、139~140頁の「カツカレー」。「和製語。カレーライスにカツレツをそえたもの。1918年(大正7)に、東京浅草で、屋台洋食を始めた河野金太郎は、カツカレーを創作する。この頃に、三大洋食として庶民に人気の高いカレーライスとカツレツを、一緒に盛り合わせたら、一食で2倍楽しめるとの発想による、河金丼と命名して、カツカレーを売り出したところ、たちまち評判となる。」例えば、200頁の「くしかつ」。「洋風揚げ物の一種。関西生まれの串かつは、関東では串揚げという。このように、串に刺した獣肉に、パン粉をきせて揚げる料理は、世界にも全く類例がない。(画像③)

 


(画像③たべもの起源事典)

 

■「DVD 二郎は鮨の夢を見る」
アミューズソフト(2013.9.25)レンタルアップ品

 1965年開店、東京・銀座の地下でカウンター10席の鮨店「すきやばし次郎」。2007年から「ミシュランガイド東京」で三ツ星評価を受け続け、世界中の食通たちをうならせてきた鮨職人・小野二郎。ただし、「一般客の予約で取れなくなった」事を理由に、2020年版より、「ミシュラン」非掲載となっています。アメリカ人監督が2011年、三か月密着取材をして完成させた、この映画は世界30か国以上で公開され、大ヒットしました。浜松市内では「シネマイーラ」で、2013年5月11日から5月31日まで上映されています。私は、当時、観ています。年末年始に家で観ようと、レンタルアップ品を探しました。DVDで見直したところ、江戸の握り鮨の仕込みと型を忠実に現代と世界に伝えてきたことが理解出来ました。この2013年は、日本公開の年で、小野二郎さんは天竜市の出身であった為、県内のマスコミにも取り上げられ、特別番組が制作され放映された記憶があります。

 私は、廻らない寿司屋さんにも通っていた時期がありました。湖西市内で50年間営業され、惜しまれて2021年3月23日に閉店された「新駒鮨」さんです。JR鷲津駅近くで営われていた時代、カウンターで好みの「ひかりもの」や「煮穴子」を肴に愉しんでおりました。移転後のお店では息子さん(イタリアンシェフ)プロデュースのサラダやデザート、ランチセットが加わり、前勤務先での接待、親族での法事、個人的には35年以上のお付き合いをさせていただきました。8年前まで拙宅で続けていた「わいわいワイン会」では、〆に「特製ちらし」をお願いしたこともあります。当初の閉店予定は、3月30日とご案内があった為、その最終日には伺おうと予定していたのですが、一週間早まり、残念でした。(画像④)

 


(画像④二郎は鮨の夢を見る)

 

 

 さて、今回のテーマの二つ目は、「全国旅行支援で、博多24時間スティを体験してきました」です。12月12日(月)セントレア発13時35分のANA便で福岡空港着15時10分。空港から天神駅まで福岡市営空港線で約12分、天神駅から徒歩約3分で「ホテルモントレ ラ・スール福岡」にチェックイン出来ました。実は、姪が二年前から博多で暮らしていて、道案内をしてくれました。ホテルで地域クーポンを奥様分と合わせて6,000円分いただけました。夜は、屋台巡り?とも考えていたのですが、月曜日は半数近くが出店なしとか。ネットで見つけられたイタリアンとかフレンチの屋台、当然、お休みでした。

 空港内のパンフに福岡市内でクリスマスマーケットを展開していることがわかりました。まだ暗くないので、ホテルロビーのパンフに「博多・中州・那珂川水上バス リバークルーズ」の運行が掲載されてました。これは、天神中央広場から博多港に出て周遊して戻ってくる遊覧です。さっそく広場に行ってみると(画像⑤)、5分後に出航する便があり一人1,500円でした。現金で支払おうとしたら、あの地域クーポン券が使える、との事。さっそく4,000円分使用出来ました。出航した時は明るかったのに、湾に出た頃には暗くなってきて、博多湾から夕焼けと一緒に中州の屋台、博多ポートタワー(画像⑥)、赤煉瓦文化館、キャナルシティ博多など水上から見ることが出来ました。船を降りて、福岡市役所西側ふれあい広場で開催されていた、クリスマスマーケット(画像⑦)に入りました。

 


(画像⑤)

 


(画像⑥博多ポートタワー)

 

 


(画像⑥クリスマスマーケット)

 

 ここでは、パエリア(画像⑧)とグリルソーセージを肴に赤ワインをいただきました。あまりの混雑に適当に引き上げ、数少ない屋台で順番待ちをしていたのですが、予約が入っているとの事であきらめ、天神商店街にあるピーロートジャパンの直営店「ワールドワインバーbyピーロート」福岡天神店に入りました。ピクルスとオリーブの盛り合わせ、アッシュパルマンテ、生ハムとサラミの盛り合わせを肴に赤ワインをボトルで愉しみました。まだ、早い時間帯だったのか、お客さんが少なく、マネージャーさんから話しかけられ、浜名湖の近くの湖西市から、と告げると、私は焼津から来てます、というリアクション。焼津、浜松にと時々戻っているとの事で、しばらく浜松市内の情報交換になりました。

 

 


(画像⑧パエリア)

 

 お店の外に出ると、まだまだ夜はこれからという時間帯なので、次のはしご酒は、屋台で食することが出来なかった、おでんのある小料理屋さんに入り、生ビールとおでん(画像⑨)、この夜の〆となりました。結局、九州博多料理は味わうことは出来ませんでした。翌日、朝食はホテルで予約してなかったので、西鉄福岡駅構内二階にある「博多やりうどん」を探して入りました。ごぼ天うどんときつねうどんで(画像⑩)1,040円でしたが、このお店は地域クーポン券が使えたので、40円の支払いで済みました。

 

 


(画像⑨おでん)

 


(画像⑩博多やりうどん)

 

 

 ホテルをチェックアウト後、姪が中央区六本松の「アマムダコタン」(画像⑪)へ連れて行ってくれました。福岡市内のイタリアン「ヒラコンシュ」の平子良太シェフが名店パン屋の「パンストック」とコラボして、2018年11月にオープンされたとの事です。オープン当初から行列しないと購入出来ない店として有名になりました。2011年10月には東京都港区北青山に表参道店をオープンされています。この日、10時15分頃伺ったら、約20人の行列でした。コロナ対策で入店者を制限しているのもあり、約30分待ちで入店、購入出来ました。

 

 


(画像⑪アマムダコタン)

 

 

 ネット上で「パンのワンダーランドや!」と書かれているとおりの店内でした。食パンからバゲット、リュスティック、ルヴァン、サスティナブレッド、総菜パン、菓子パンと様々なのですが、ハード系です。帰宅後に食したのが「きなことあんこの揚げパン」(画像⑫)、次の朝に食したのが「オリーブパン」(画像⑬)と「しらすとアオサのバゲット」(画像⑭)でした。カルチャーショックのレベルの美味さでした。

 


(画像⑫きなことあんこの揚げパン)

 


(画像⑬オリーブパン)

 


(画像⑭しらすとアオサのバゲット)

 

 待ち時間も含めて滞在時間が長くなったので、もうランチの時間となりました。姪が探してくれたCafeは完全予約制だったので、別のお店へ。

 今回の24時間スティでは魚介類を食してなかったので、中央区大名の海鮮居酒屋「大名魚喜」のランチにしました。古民家風で、夜の肴メニューが凄く充実しているようでしたが、ランチはメインが海鮮丼でした。「海鮮魚喜丼」(画像⑮)「生甘エビ丼」(画像⑯)、味噌汁、サラダ、香物付でした。私の「海鮮魚喜丼」は、酢飯・醤油タレ・玉子焼きを選択しました。ネタは7種、鰹、ひらす、鯛、うに、いくら、中トロ、カンパチでした。またの機会があれば、夜、伺いたいですね。

 


(画像⑮海鮮魚喜丼)

 


(画像⑯生甘エビ丼)

 

 

 そして、早めに福岡空港に戻り、「明太子」や「とり皮ぐるぐる巻き」、そして24時間スティでは食せなかった、「博多ラーメン」と「長浜ラーメン」を購入して、12月13日(火)15時発の15分遅れ便に乗ってセントレアに戻りました。

 どうでしたでしょうか?
これが「博多24時間スティツアー」の内容です。
今回は、事前のネット情報や現地のタウン誌情報など確認出来ないままの食べ飲み歩きでした。次は、事前に情報収集して、屋台が休みでない時に滞在したいものです。

 

 

2023.1.12 清八



38年間、お付き合いしている長野市戸隠の森の喫茶店です。


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