「ちりとてちん」?
実は落語の演目です。三味線の音色から取られた“微妙な”食材(?)「ちりとてちん」。
噺家の目から見た“食”の話題を取り上げてもらいます。さて、どんな話が飛び出すのやら・・・

 

 

 

「2021年、コロナ自粛中のエトセトラを報告?します 1月~3月篇」

 

清八でございます。ご無沙汰しております。年明けても「外出自粛!」相変わらず、「食」に関する書籍・漫画・DVDなど主に中古品を探しては買い求め、読んだり、観たりして学習しております。

 それでは、今年1月から3月を報告させていただきます。

 

「和田はつ子著 ハルキ文庫 料理人季蔵捕物控 うに勝負」(2017.6.18 発行)中古本
回転寿司店で、「うにフェア」の期間でないと、鮨屋さんでは頼めなくなってしまったんだけど、 P57~108 の第二話が「うに勝負」。白飯と酢飯での「生ウニ丼」比較が登場している。「白飯だと、主食が生ウニで白米飯が菜のように感じられる」「酢飯だと生ウニが菜みたいだ」なぜなら、酢飯も生ウニもかなり濃い風味だから、白飯の丼よりも生ウニの量は少ない方が、くどくない。もし、生うにが箱一杯入手出来たら、やってみます。(いつかは、叶うでしょう?)

「和田はつ子著 ハルキ文庫 料理人季蔵捕物控 珍味脅し」(2020.1.18 発行)中古本
P5~56 の第一話「いちご鯨汁」という料理が登場している。「いちご汁」は、宝暦年間発行の「料理珍味集」に記されている団子汁の一種で、車エビのすり身で作った団子をいちごに見立てたお吸い物です。「いちご鯨汁」とは、何ぞや?第二話「ももんじ指南」で描かれているのですが、 車エビのすり身ではなく、鯨の赤身肉を叩いて柔らかくして、塩胡椒して団子にした京風の汁物となっていました。イメージできますでしょうか?

「池波正太郎著 ハルキ文庫 一生升の度量 」(2015.8.18 発行)中古本
P187~192 の、「まさに百薬の長」に書かれていた。「仕事が行きずまり、苦しみ悩んでいるときは、決して酒に逃げない。こういうときの酒は、もっとも躰によろしくない。酒はたのしい気分のときに、のむ。」

「大石直紀著 小学館文庫 続・深夜食堂」(2016.10.11 発行)中古本
同年に公開された映画「続・深夜食堂」のノベライズ。第一話は、葬式で思わぬ出会いをした女性と「焼肉定食」。第二話は、詐欺にかかったらしい母と「焼きうどん」。第三話は、恋に悩む蕎麦屋の息子と「豚汁定食」。営業時間は夜12時から朝7時までだから、「コロナ自粛?」の一年は、「休業?」していた食堂なんだろうけど、実際には存在していないお店。韓国、台湾、中国から、この食堂を探しに新宿周辺に来日するファンが多かった?とか。私だって、東京に行けるなら、新宿周辺で探してみたかったです。

「古谷三敏著 双葉社 BARレモン・ハート誕生・編」(2014.7.19 発行)中古マンガ本
BSフジで、中村梅雀主演でテレビドラマ化された洋酒のうんちくと、酒場で繰り広げられる人間模様がいつの間にか、心に沁みこんできて次回も見たくなる、そんなドラマです。この本は、第1話から18話が収録され、入門編にぴったりです。
(画像①)

 


(画像①うに勝負~レモンハート)

 

 

「柳家さん喬著 筑摩書房 噺家の卵煮ても焼いても」(2018.8.15 発行)中古本
ご実家が東京、本所吾妻橋の「キッチンイナバ」という柳家さん喬師匠のエッセイ集。P188~191「グルメと通と噺家というもの」より「落語は毎日同じことを話しているように思われがちですが、そこは料理と同じで毎日微妙に違う、けれども常に同じ味でなくてはならない。…料理人は同じ味を作ろうとするけれども完璧に同じ味を作ることはなかなか難しい。こないだの方が旨かった、では お客は納得しません。次は美味しいかも、今日こそは旨いかも、という期待でもう一度来てくださるような物好きな客はいないはずです。…」前座、二ツ目という発展途上の噺家の噺を聴いてくださるお客様、しかも素人前座の噺、本当にありがとうございます。(私、のことです。)

「土井善晴著 NHK出版 くらしのための料理学」(2021.4.30 発行)新刊本
2017 年に発行された「一汁一菜でよいという提案」、アプリ「土井善晴の和食」内の講座やエッセイに書かれた内容と重複する箇所は多いが、それだけ「家庭料理のきほん」が書かれています。本書の最終頁に書かれていました。「どうぞ、食事の場をきれいに整えてください。それは、料理の楽しみの世界に入る扉です。簡単な料理をゆっくり作って、ゆっくり食べてください。一人で食べる時もきれいに整えてください。必ずなにかが変わります。」ちょうど、「コロナ自粛?」中の飲食についての的確なアドバイスなのかな?と、思ってしまいました。
(画像②)

 


(画像②柳家さん喬~土井善晴)

 

 

「都市出版 東京人 No.437」(2021.3.3 発行)新刊本
今号の特集は「階段で歩く 東京の凸凹」、P36~41「本郷台地」の執筆は、立川寸志さん。私が湖西市新居町、宿場町の片隅で 39 年継続開催中の「本果寺寄席」に三回、来演していただいております。P106~109 は、林家正蔵師匠の「ちょいとごめんなさいよ、四時からの悦楽」、今回は「デリー銀座店」のラム肉カシミールカレー。シャバシャバのカレールウが白飯に合うカレーだと思います。

「Meets Regional 京阪神 街の中」(2021.1.19 発行)新刊本
コロナ自粛で、一年以上、東京・大阪・京都に出かけておりません。「Meets Regional」で中華特集と知って、新刊本で購入しました。今回の「街の中華」の定義は、「店のルックスがいい」「お昼にいける」「ひとりで飲める」「みんなでも飲める」「店員さんがいい」「お持ち帰りできる」「出前してくれる」。京阪神でなくても全国共通の定義だと思いますよ。浜松市内から京都に移られた「静華」さんのお弟子さんの「秋華」さんも、P10~11 に掲載されております。
(画像③)


(画像③東京人~ミーツ)

 

 

「ヴィノテーク No.419」(2014.10.1 発行)中古本
この号の特集は「日本のワイン」でしたが、P32~38 に「長野・高山村のテロワールを地質から探る」。詳しく現地取材されて、土壌の分析まで丁寧に書かれたのは、高山市の坂本雄一氏でした。坂本さんは合併前の旧・久々野町役場前の「坂本酒店」さんの現社長、私は先代社長さんからワインを教えていただき、ベルギービールの情報交換を続けておりました。雄一氏は、東海大学で地質学を学ばれたワイン界では、非常に稀な「葡萄畑の土壌」専門家なのです。

「別冊うたかま 伝え継ぐ日本の家庭料理 野菜のおかず 春から夏」(2021.3.1 発行)新刊本
昭和 35 年から 45 年の間に全国の各地域に定着していた家庭料理から、春から夏にかけて旬を迎える野菜や山菜を使ったおかずを集約してくれました。P20~21 には、静岡市内の家庭料理として、「ふきの煮つけ」が掲載されていた。愛知県は、P107 に、「千石豆の煮物」が掲載されていた。「千石豆」は「フジマメ」のことです。 (画像④)

 


(画像④ヴィノテーク~野菜のおかず)

 

「暮しの手帖 第 10 号通巻第 497 号」(2021.1.25 発行)新刊本
特集の一つが、P20~31 の「長尾智子のおいしい干し野菜」でした。大根、白菜、玉ねぎ、きのこ、柿など、半日ほど干してほどよく水分を抜いた状態での料理でした。「干し大根と玉ねぎのスープ煮」「干し白菜とベーコンの塩炒め」「干しマッシュルームのオイル煮」など 18 点が紹介されていました。P104 の「暮らしのヒント」の中に、「過去の事実は変えられませんが、過去の見方ならば変えることができます。どんな見方をするのか、それはあなた次第です。」小文だけど、前の為政者達がルール違反した「事実」、まだ見方を変えられるのではないでしょうか。

「暮しの手帖 第 11 号通巻第 498 号」(2021.3.25 発行)新刊本
特集の一つが、P22~35 の「お弁当にも、ふだんのおかずにも」でした。料理研究家の角田真帆さんのレシピで、16 点。「ミートボールのアレンジ4種」「基本のポテトサラダ」、ふだんのおかずに最適ですね。前稿と同様に P104 の「暮らしのヒント」の中に、「世の中に無駄なものはありません。無駄足は運動不足の改善に、無駄遣いはお店の売り上げに貢献しているのです。」
(画像⑤)


(画像⑤暮しの手帖)

 

 

「沢村貞子著 暮しの手帖社 私の台所」(1982.4.5 発行)中古本
「暮しの手帖」に掲載されていたエッセイの単行本です。P223 に、「金子さんの料理」。金子さんは、金子伸雄さんです。その金子さんの「新・口八丁手包丁」のまえがきから「私は別に食通ではない。ただ、食物に多少の情熱を持ち食うことより食わせること、つまり料理を作る方が、私は好きだ」とある。

「沢村貞子著 新潮社 わたしの脇役人生」(1987.4.10 発行)中古本
「小説新潮」に掲載されていたエッセイの単行本です。P130~138に、「一億総グルメ?」。「…壮年は青年が……その青年は幼年が……互いに何を考えているのか、サッパリわからないと言う。老年はもちろん、最近出来た実年は大方『蚊帳の外』で、はじめから相手にされない。わびしい話である。同じ言葉をしゃべりながら、自分の気持が相手に通じないということは……まるで言葉のわからない外国にいるよりも、むしろ不安である。『なにか……たよりになるものがほしい。なにか生き甲斐にするものはないだろうか……』一億総グルメ騒動は、そのあげくの一つの現象のような気がしてくる。」このエッセイが書かれたのは、1986年!2021年も同じかもしれないですね。 (画像⑥)


(画像⑥沢村貞子)

 

※2021年の最強開運日は、「一粒万倍日」と「天赦日」と「寅の日」が重なった3月31日でした。

 宝くじを購入された方、そろそろ結果がわかりますね。いかがでしたか?

 

2021.4.6 清八



37年間、お付き合いしている長野市戸隠の森の喫茶店です。


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