「ちりとてちん」?
実は落語の演目です。三味線の音色から取られた“微妙な”食材(?)「ちりとてちん」。
噺家の目から見た“食”の話題を取り上げてもらいます。さて、どんな話が飛び出すのやら・・・

 

 

 

「2021年、コロナ自粛中のエトセトラを報告?します 6月篇 」

 

 清八でございます。 ご無沙汰しております。 新年度になっても 「外出自粛!」相変わらず、「食」に関する書籍・漫画・DVDなど、主に 中古品 を探しては買い求め、読んだり、観たりして 学習して おります。

 それでは、6月を報告させていただきます。

 

「CDキングレコード桂三枝大全集創作落語125撰10」(2001.10.30 発行)中古CD
現・桂文枝師匠がライフワークとして取り組んでいる創作落語のうち、「桂三枝」時代に創作又は演じた125席の音源がCDとして制作・発売されていて、その10枚目で、「人情ラーメン-夢屋」「神様の御臨終」二席が収録されています。そのうちの一席目なんですが、もうすぐ刑事を定年退職する父親を自分も刑事である息子が生駒のラーメン屋に連れて行く。入店すると、何も頼まないうちからラーメンを作り始める。この店の主人は、父の刑事が昔取り調べした少年の店で、当時、弁当をもらって食べた事が心の支えになって立ち直り、食べる人のことを思って作っていると告白される。…と、いう人情噺なんです。(画像①)

 


(画像①桂三枝大全集)

 

 

「安倍夜郎著小学館深夜食堂13」(2014.10.5 発行)中古漫画本
テレビ版「深夜食堂」の原作漫画なんですが、テレビ版のDVDと同様、中古コミック界でも市場価格は下がらない作品なんです。結果、最安値を探して購入しております。新宿・花園界隈の路地裏にある、深夜0時から朝7時までの小さな「めしや」で、メニューは「豚汁定食、ビール、酒、焼酎」だけだけど、マスターが作れるものなら何でも作ってくれる「居酒屋」で、マスターと常連客たちのエピソード漫画。今号のお品書きは、「ホーレン草のソティ」「みょうがの甘酢漬け」「サバの塩焼き」「しじみ汁」「ライスカレーと生玉子」「トンテキ」「しいたけ」「タルタルソース」「ししゃも」「肉まん」「力うどん」「みそおでん」「マカロニグラタン」「白菜と豚バラの一人鍋」でした。「緊急事態宣言!」「まん延防止等重点措置」等により現実では、この深夜営業は出来ないし、アルコールも提供できない。だからこそ、この作品のお店と常連客に引き込まれてしまうのです。なお、「トンテキ」「白菜と豚バラの一人鍋」は、先月の「ちりとてちん」で紹介したDVDに収録されております。(画像②)

 


(画像②深夜食堂13)

 

 

「玉袋筋太郎 著 絶滅危惧種見聞録 廣済堂出版」(2010.4.30 発行)中古本
新宿生まれ新宿育ちの筆者が古き良き昭和?の雰囲気を残しているお店やB級文化の体験とインタビューをまとめた一冊。111~146 頁には、「本当のファミレス」として 神奈川県南足柄郡のトラック食堂「一休食堂」が掲載されていた。創業は昭和29 年、大型車が20 台は停められ、全国から訪れる名物食堂の一店。シャワールームあり、仮眠室あり、コーヒー無料、新聞・コミック読み放題…。元々は自衛隊の戦車を停めていた場所だとか。メニューは、ラーメン・うどん・そばの麺類から丼物、定食、単品物まで100 種類以上…。インタビュー記事から三代目店主の発言…。「やっぱり運転手さん、みんな言いますね。いろんな最先端の技術で、どこにいるかもコンピューターで管理されて気が詰まっちゃうって。」 (画像③)

 


(画像③絶滅危惧種見聞録)

 

 

「立川談四楼 著 落語家のやけ酒、祝い酒 PHP研究所」(2011.8.8 発行)中古本
単行本の帯に「飲まずにいられるか!かくして私は立派な飲ん兵衛になった!」と、あるようにお酒大好きな談四楼師匠の「酒と酔っ払いの世界」。184~186 頁に掲載されているのが、「“飲み会十七時間ブッ続け”という前人未到の金字塔を打ち立てる」。立川流の一門会の打上げの二次会を日暮里の居酒屋で午前2時の閉店まで行い、その後カラオケボックスへ、始発の時刻になったが、誰も帰る気配が無く9時に「12時間経過」。この記録を破ろうと、24時間営業の韓国料理屋へ移動。やがて二ツ目の一人が「今晩仕事があるのでもう帰らせて下さい」と泣きを入れ、もう一人が同時に「十七時間経過」と言ったので、私は「よし勘弁してやる」と宣言しました。…時に午後二時でした。この事件?は、筆者が還暦の年の出来事!本当に、お酒好きな落語家さんとのお付き合いは、大変なんですよ。(画像④)

 

 


(画像④落語家のやけ酒、祝い酒)

 

 

「新潮社 月刊誌 波 6月号」(2021.6.27発行)新刊本
毎月、月頭に書店でいただいて読んでおります。南沢奈央さんが掲載されているコラム「今日も寄席に行きたくなって」を読むのが目的だったのだが、筒井康隆大先生の短編を読む楽しみも加わっております。2~5頁に掲載されていたのが、「美食禍」。美食倶楽部の歴史研究会が時間航空管理省の許可を取って、1万5千年前、後期・旧石器時代の部族から男2人女2人を現代の都会に連れてきて、現代食を食べさせたら、どのような反応を表すのか?という実験というか遊びをしてみたら…、三週間後に元の時代に戻したら、美食に慣れた四人は本来の食生活ができなくなり、何も咽喉を通らず、その結果たちまち餓死寸前の状態になってしまう。というSF短編です。オチは、もう一つあるのですが、よくぞ書いてくだされた、という傑作です。近い将来、単行本か文庫本として出版されるはずなので、機会があれば読んでみて下さい。(画像⑤)

 


(画像⑤波)

 

 

「全国古民家再生協会 機関紙 6月号」(2021.6.1発行)新刊本
古民家再生の情報誌なのですが、瀧川鯉昇師匠のお弟子さん、瀧川鯉八師匠が「瀧川鯉八の家物語」として連載を続けられています。第21回は「自分に甘く」。新宿・岩松河田にある和菓子屋さんの「練り切り」作り体験に参加した話でした。「…お店にはコロナ退散を祈願したアマビエの練り切りも売られていた。ピンクを基調に作られた小ぶりのアマビエにそんな力があるとは思えなかったが、そのかわいい姿に頬が緩んだ。それだけで充分だ。」(画像⑥)

 


(画像⑥全国古民家再生協会 機関紙)

 

 

「東海林さだお 著 サンマの丸かじり 文春文庫」(2016.12.10発行)中古本
「週刊朝日」2012年7月20日号~2013年4月12日号掲載の「あれも食いたいこれも食いたい」の文庫本です。時期的に、28~33頁の「冷やし中華の具の大義」から、「なぜ錦糸卵は冷やし中華の中にいるのか。…錦糸卵は女性だった。外国語によくある男性名詞、女性名詞、あのたぐいの女性名詞の女性。いまはよくわからないが、入社当時は女性だった。とても美人の女性だった。これでもう、ほかの理由は何もいらない。錦糸卵は色どりがとてもきれいだ。ちらし寿司、春雨サラダ、酢のもの、吸いもの、どこにいても鮮やかな黄色で目立つ。まわりをパッと明るくさせる黄色である。錦糸卵というくらいだから、なにしろ錦。錦といわせる何かがある。会社にしてみれば、「受付に置いとくのにいいから採っとくか」ということになって採用されたのである。これがオチとなると、いろいろご指摘される方がいるのかもしれない。そのためか、「…冷やし中華の具は、本当は何だっていいのだ。ラーメンのたぐいは夏場は売り上げが落ちるのでその対策を、ということで考え出されたのが冷やし中華なのである。具は急場しのぎでいいかげんに考えだされたのだ。」と、次のオチが用意されていたのです。 (画像⑦)

 

「東海林さだお 著 シウマイの丸かじり 文春文庫」(2019.4.100発行)中古本
「週刊朝日」2014年10月24日号~2015年7月10日号掲載の「あれも食いたいこれも食いたい」の文庫本です。138~144頁に「それをやっちゃあおしまい蕎麦」が掲載されています。「週刊朝日」に掲載された頃に「ポテ蕎麦」が話題になっていたようです。大阪・十三駅の2番線3番線ホームの立ち食い蕎麦「若菜」さんが限定メニューとして始められた、「フライドポテト蕎麦」。食された方は、ありましたでしょうか。私は、ネット上の画像だけで食したことはありません。この頁は、この試作と感想です。 「フラポテ蕎麦のつゆも、元の蕎麦つゆの味にフラポテ独得の塩気が加わって別の味になってなかなかおいしい。大発見がもう一つ。フライドポテトを箸でつまんで食べたこと。こんなこと、フラポテ蕎麦を食べるとき以外はありえないんだよね。フライドポテトを箸ではさむのが、何だかとても恥ずかしかったです。」(画像⑧)

 


(画像⑦丸かじり2作)

 

 

 

※政府の「コロナ対策」について、どうしても書きたいことがあります。

7月2日、西村経済再生担当相が新型コロナウィルス対策の強化に向けて、飲食店の感染対策状況を利用客が報告する「新たな仕組み」を導入するとの発表がありました。具体的には、そのお店の利用客が「食べログ」「ぐるなび」「ホットペッパーグルメ」の三つのグルメサイトを通じて、座席間隔・マスク着用状況・手指消毒・換気などの対策が講じられているかどうかをアンケート形式で回答する。収集した情報により国から情報提供を受けた都道府県が「違反店」を指導する。という大枠だそうです。

はっきり書きます。引き受けられるサイトの管理者さんは、これらのサイトへの投稿設計は「性善説」に基づいたアンケート内容でしょうが、回答内容は、現実には「性善説」ではひとくくりに出来ないはずです。このような「愚策」は実行しないで下さい。又、税金の無駄遣いです。

 

2021.7.7 清八



37年間、お付き合いしている長野市戸隠の森の喫茶店です。


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