2013.12.03
『ちりとてちん』と『ごちそうさん』



『梅ちゃん先生』から見始めた朝の連ドラ、朝の出勤前の
ちょっとした寛ぎの時間となっています。《(こころ旅)も》


『純情きらり(再)』、もちろん『あまちゃん』で『ちりとてちん
(再)』、『ごちそうさん』なのですが、どうも『ごちそうさん』
が見られないんです。

ここ数年、今までの自分の歩んできた道、人生について振り返ったり
することが増えました。・・・やっぱり年をとってきたのでしょうか?
その中でも自分のこの47年の人生の大分部の時間をかけてきた料理、
その過程の一つ、修行についてよく考えます。
そんな中でも、いつも繰り返し思うのは、当時厳しかった先輩方や、
包み込むように受け入れてくれていた先輩方やオーナーの方方、
今頃になって本当にあの頃は、《すいませんでした。》
でも、今恥ずかしくない後輩になるようにやっております。
と思えることです。上に立つようになってはじめて判かること
厳しくする、怒ってくれるという事は注意する側に愛情がないと
出来ないですし、見守ると言うことも度量が大きく無いと出来ないと。



人の出会いって不思議なものだなあとつくづく思いますし、ご縁って
やっぱりあるんだなあと。


そんな中で今日の『ちりとてちん』のひとコマで、とても心に染み
込んで来た場面がありました。

やっとの思いで自分のやりたいことを見つけたヒロインの喜代美が、
またやっとの思いで落語家徒然亭草若師匠に入門して、毎日毎日
掃除洗濯雑用の日々に悶々として師匠に直談判「私にも稽古を
付けてください。」と、それに答えて草若師匠「落語の稽古は今
つけている。」と、でももちろん『落語』の稽古はつけてもらって
いません。一番弟子の草原兄さんにその鬱憤をぶつけると、「お前は、
落語を覚えたいのか、それとも落語家になりたいのか。落語が好きで
覚えたいだけならいくらでも自分が教えたる。でも、落語家に
なりたいんなら、今やっている掃除洗濯雑用の中に落語家として
将来人を楽しませる為の機微があるんや、これからその修行を続けて
いって、師匠がそれがわかったと思えばいつでも稽古を付けてくれる。」


今思うと人の下について仕事が出来る時期って、実はそんなに長くは
ないんですよねえ。今三味線を習い始めたりしたのもそんな所から。

それと平行して『ごちそうさん』場面が大阪に移ってから、箸が進まない
と言いますか、いたたまれないです。

なぜかと思い起こしてみて、はたと気付きました。修行を始めた
調理師学校時代に住み込み通学として働いた奈良の名店、厳格な
徒弟制度と厳しい女将さんが、ヒロインのめ以子さんと義姉和枝さん
のやり取りと強めの関西弁が28年前の住み込み学生時代当時を
リアルに思い出すからのようです。(奈良の女将さん当時は
本当にきつかったですけど、調理師学校卒業と共に住み込みアルバイト
も終わるのですけれど、一年苦楽を共にした同期生を、最後の日に
初めてフロアーでお客としてもてなしてくれました。その時かけられた
言葉は今も忘れません。「一年厳しく接して来たけれど、みなほんとに
良く頑張った。今だから言うけど、一年全員で揃って巣立って行った
年は今年が初めてだよ。みな本当によくやってくれた。」全員で泣きながら
食事をしたのは今もってあの時だけです。し、今でも賄いの手際のよさ
と『始末の料理の心』は彼女から叩き込まれました。し、和枝役の
女優キムラ緑子さんは好きな女優さん。)



『ちりとてちん』の正太郎おじいちゃん(米倉斉加年さん)
の亡くなる場面の言葉「一回きりの人生や、ぎょうさん笑ろうた
方がええ。』



さて。今年は久しぶりに奈良修行先に年賀状を書きましょう。

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