2006.05.30
ズッキーニの花の咲く頃

2006.05.30
食材が教えてくれること
食材にどう調理してほしいのかいつも
問いかけながら調理しているつもりです。

昨日の伊良湖の午後の競りに掛けられた約2kg
の赤ムツです。こんなのは1年に何本も豊橋には
入ってきません。自分も初めて買いました。

以前同じように午後の競りの1sほどの赤ムツを貰ったときに
驚いたのは身が活かっていてカルパッチョにしたときに
身がシャリシャリとなんとも言えない初めて体感する
歯触りのカルパッチョに仕上がりました。
そしてそれをオーダーして下さったお魚好きの御夫婦は
こちらを向いてウィンクして下さった事を思い出しました。
それを思い出しながら今日のとっときを仕入れました。

このぐらいの大きさだと日をおって旨味が変化していきます。
その段階ゞで風合いや舌触り香りが微妙に変化していきます。
そこを感じ取って調理していく醍醐味があります。

2006.05.30
カルチョーフィの食べ方 その弐
尾鷲の魚屋さんからの荷がとどきました。
海女さんの手詰め雲丹の瓶詰と一緒にホウボウ
も入れてくれました。しっとりとグリルにして
清涼感の在るカルチョーフィのサラダを添えました。

2006.05.29
本果寺寄席に伺ってきました
ひょんなことで今落語にはまっています。
落語歴まだ5ヶ月です。きっかけは、正蔵さん
(前こぶ平さん)で、以前なにかお茶らけただけの
はなに付く感じがきらいでした。
正蔵襲名前後にテレビにゲスト出演していました。
久しぶりに見る彼は以前のラフなスタイルでは
なく羽織姿でした。
いちばん驚き興味を持ったことは、目つきです。
少し見ない間にいくら芸能人だからといってこんなに
雰囲気が変わることがあるのだろうか?と思うくらい
立ち振る舞い話し方など別人のようでした。
ぼくたちの携わっているレストランと言う業種
も人を見る仕事です。人がこの様に変わる訳を
知りたくなりました。

今年の1月の在る日曜日地元新城のTutayaで落語のCDを
初めて借りました。わけも分からず“志ん生”芝浜、・・
“園窓”明烏、子別れです。衝撃的でした。その後
週2枚を3週ほど続けて聞き続けました。ほとんどすべて
当たりでそこから“志ん朝”さんに行きそこにある
志ん朝さんはすべて制覇し、志ん生さん半分くらいと
文楽、円生、・・・さん達の入り口です。

偶然チャンスがあり浜松で正蔵さん、小坂井で小朝さん
のそれぞれ独演会にも行くことが出来、今回が3回目
になります。喜六家清八さんに御案内を頂き本果寺寄席
“滝川鯉昇の落語会”に伺ってきました。
こんなに近くで落語を聞くのは初めてで、お寺での
こういった会ももちろん初めてでした。
正面の襖と渡り廊下の向こうが池になっているからか
お部屋の中が湿り気を帯びた空気とお馴染みの観客の方々
の発する包み込むような暖かな空気、その間を伝わってくる
落語。名人のCDでは味わえないなんとも言えない好い間
と一体感、また一段とはまっていきそうです。


すいません途中です。

2006.05.28
これぞイタリア版焼肉
焼肉と言うより肉焼きですね、ここまでくると。
 
茨城産仔牛骨付きロース“Costoletta di vitello
alla brace"です。久しぶりに仔牛を使いましたし
久しぶりに仔牛で感動しました。生産者の方こうゆう食肉
を作ってくださってありがとうございます。

日本の牛肉の旨味(さし)、自分の言葉で言うと
「トロの文化」の完成系。少量食べるのは良いけれども
調理する上では邪魔になってしまいます。
ただブラッサートのような煮込みには赤ワインと
調和して日本人に合った仕上がりになります。
そうゆう理由と、もう一つ大きな理由は、食べる前から
どんな味か想像出来てしまう安心感が自分の中で料理人
として使うことにブレーキを掛けている様な気がしています。
何種類も置けないメインの材料に牛肉を置かなくても
仔羊、鳩、鶉、ホロホロ鳥、地方色の出た銘柄豚や鶏
などを季節ごとに仕立て方を変えて行けばうちらしさは
十分発揮できると思います。

仔牛という食材は特にここ数年気に入った物がなく
使っていませんでした。自分の思う仔牛肉の美味しさは
イタリアで食べた本当にシンプルな調理のもの、
部位によりますがグリルやブラーチェ(炙った)
ボリート、スカロッピーネやサルティンボッカなどで
どれも仔牛の淡白でいてミルキィーな肉質だからこそ
表現できる料理になります。そしてこのコストレッタ
だからこそこの大きさでこの焼き方で
肉の旨さを表現します。

2006.05.28
大好きなカルチョーフィの食べ方
ローマ風カルチョーフィのサラダを添えた牛肉の
カルパッチョ。この時期ならではのお皿です。まったく
アレンジせずカッチャーニでのやり方でお出ししています。

自分でやっていながらこういった料理が日本で
食材的にも揃ってお金を払って受け止めていただける
お客さんが出てくる時代が来るとは9年前フラスカティを
始めたときには考えれませんでした。いつもイタリアらしく
自分らしくと思い続けてきました。ある時点から
それを吹っ切る出会いが次々とありました。
好い食材達との出会い、生産者の方々との対話、
濃いお客様たち、笑顔ー笑顔。これらすべてが
葛藤を乗り越えるエネルギーになっています。


2006.05.28
食材との対話
写真で撮ってこれだけの存在感の在る立派な
手長海老です。なかなかこれだけの物は入荷
しません。

手長海老は生で食べるより強火でさっと火を入れたほうが
この海老の良さが出るように思います。

2006.05.28
Tagliatelle al tarutufo nero d`alba
4年ほど前、ピエモンテーゼ(ピエモンテ地方の
料理)を得意としている友人に“タヤリン”の作り方を
教えてもらってからずっとこのパスタをベースに
パスタを作っています。(タヤリンの生地は卵黄のみ
で打つのでパスタの黄色身が強く出ることと、
腰の強いパスタに仕上がるのでパスタ料理の骨格を
形成しやすくなります。)

今日入ったサマートリュフを早速アルバ風でお出し
しました。食材の王様“白トリュフ”と同じ仕立て方
にしてみました。トリュフとの相性の好い卵を多く
使ったパスタとバターで一体感の在る一皿に仕上げます。


2006.05.28
アルバ産サマートリュフ入荷しました
届きたてアルバ産サマートリュフです。
この時期のサマートリュフは中心の模様の色も
淡く香りも穏やかです。トリュフと言うと
真っ黒でねっとりまとわり付くような印象
ですが、出始めのこの季節のトリュフはこれからの
季節にも馴染む、切れというか清涼感の在る
質感で重厚な肉料理よりサラダ仕立ての
アンティパストや魚介の料理、パスタなど
汎用が広い使いやすい時期だと思います。

2006.05.28
先人たちに感謝
フレッシュのイカ墨は、季節によるのか
それともつかまってから墨を吐いてしまった
からなのか、なかなかまとまった量にはなりません。
かといって今回のようにたっぷりと持っている
物もあります。そんな時に少量ですがイカ墨の
ソースを仕込みます。

先日テレビか何かでイカの墨について、「あれは
目暗まししているのではなく、墨が持っている
成分が天敵の魚たちにとって美味しい物だから
そっちに気を取られている間にさっと身をかわす
のだ」と言うようなことを言っているのを聞きました。
作り方はいたってシンプル、ニンニク、玉葱、アンチョビ
イタリアンパセリ、少量のトマトとイカ墨だけです。
ですからほんとに墨如何になります。

以前から昔のイタリア人はよくもまあこんな真っ黒な物を
こんなに美味しく調理することを見つけ出せたのか、
いつも作るたびに感動します。

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