2006.07.31
夕方伊良湖で水揚げされた甘鯛
1.2sの甘鯛の御頭です。夕方の競りの荷で
今営業中に急いで卸して岩塩をパラパラっと
振りかけてたところです。オーブンで12分
蒸し焼きにして全体のゼラチン質が溶け出して
くる頃を見計らってお出しします。




2006.07.29
あすく黒豚のスペアリヴのカラブリア風
最近気に入って使っている、鹿児島あすく黒豚
炭火焼用には肩ロースを使用しています。




この暑い季節ですけれど、イタリア料理には
やはり一品は煮込み料理がほしいと思っています。
このあすく豚のスペアーリヴ、肉質もしっかりとして、
脂の甘味ものっていて煮込み用に向いた肉質の豚
だと思います。




豚肉料理をイタリア南北で見渡すとフィレンツェ
(トスカーナ)以南が北の地域より多いように思います。
それと、グリルやローストは別として、煮込んだ
豚肉はトマトとの相性も好いように思います。




昨年までパルマ豚(パルマの生ハム用に生産された豚で
腿肉をしっかり作った豚)の骨付きロースを取って
いました。今は入荷しなくなったそのバルマ豚の肉質
の好さは今でも思い出します。
あれだけ大量の生ハムを作り、その他の部位が出る
わけですしその様に良質な肉質の豚ですから、
パルマ一帯では豚加工品以外のお肉も色々な食べ方が
あるのでしょう。



今回は、タカノ爪を隠し味に南イタリア、カラブリア風に
煮込みに仕立てました。



2006.07.28
甲州地鶏の温泉玉子
5年ほどお付き合いをさせていただいている
山梨の中村農場さんの“甲州地鶏”の卵。
好きな理由は黄身の色の濃さもですが、やはり味
です。卵の味の濃さと香りがなんとも言えず好きで
使い続けて居ます。今回は、温泉玉子に初挑戦です。
これから色々なバージョンが出来るかもしれません。

2006.07.27
カサゴのマントヴァーナ
ミラノからヴェネツィアに至るポー川流域一帯は
イタリアの米作、穀物の生産の中心地でもあり、
その流域に点在する中世の面影を残す町が点在して、
それぞれ独自の文化伝統もった町、
ピアツェンツァ、クレモナ、パルマ、モデナ、
ボローニャ、ベルガモ、ヴェローナ、マントヴァetc
それらの町々を中心としつつ、互いに影響
を受け、及ぼしながら独自な“クッチーナ ロカーレ”
の生態系?を織り成しているように思われます。




ヴェローナとボローニャの間にマントヴァという
中世の佇みを残した落ち着いた町があります。
マントヴァ侯爵が治めたこの町、当時の貴族の
生活の中、そして庶民のそれからも生まれて、
今尚受け継がれるマントヴァ料理の数々。
Anguilla all`aceto balsamico
Tortelli di zucca
Luccio in salsa
Torta di tagliatelle
Torta sbrisorona  
などなど。




三方を湖に囲まれ、近くにポー川の支流も流れ海からも遠い
この地ならではの川魚を多く取り入れた料理が目立ちます。
鰻、川鱸、ウグイ、鯉、蛙、鯰などです。
独特な風味を持つそれらの食材を調理するために考え出された
ソースやハーブの使い方、お酢の利かせ方もその特徴
に挙げられるでしょう。





本来は川鱸に合わされるこのマントヴァ風ソース。
蒸しても身持ちのよいカサゴで作りました。
アンチョビとケッパー、イタリアンパセリのシンプルな
ソースですが、魚の持ち味を生かすお皿で、とくに
暑くなるこの季節によく登場するうちの定番です。

2006.07.25
天然鮎と茄子のスパゲッティ
二年ぶりに作りました。



ここ豊橋から一時間半の所、東栄町の少し手前に
海老嶋という地名があります。以前その地、ほんとに
小さなトンネル二つ越えたその場所から国道脇に降りた
所に小さなオートキャンプ場がありました。
豊橋に来た9年前、昼寝しない当時一歳に
なったばかりの上の子を車に乗せ、寝かしつけるための
ドライブ中に見つけた場所で、次のシーズンが始まって
から約7年お付き合いしたキャンプ場です。
夏のシーズン中そこの管理人をしていた安藤さんという
方に色々興味深い山の話や生活のことを伺いました。
ある夏にその安藤さんが隣のバンガローで知り合いに
炊き出しをして作った物をおすそ分けで頂いた、
鮎と茄子の味噌汁がこの料理のヒントになっています。
夏のそれぞれが代表格の食材が味噌汁の中でとろとろに
なってなんとも言えない素朴な味で、真夏でも涼しい
清流のほとりで蜩の“カナカナカナ”という鳴き声を
聞きながら頂いたことを思い出します。




一昨年のシーズンを最後にそのオートキャンプ場は、
道路拡張工事のため閉鎖させられました。




ただただ残念なのは、ある年そこの安藤さんに「6月頃に
蛍が出るから是非観にきなさい。」と言われ二三年都合が
付かずそのシーズンには伺えなかったのですが、丁度
それとは知らずにスタッフと内々の仲間総勢十人で伺った
二年前の六月の上旬、川面やその土手、バンガローの
中にまで入ってくるほどの蛍の幻想的な乱舞があったその夜の
ことは、少し大きくなった長女もいまだに思い出話として
言われます。そしてそんな中、一人早々と酔っ払って
おお鼾で寝ていて蛍の“ほ”の字も見なかったことも
もちろん付け加えられてです。
その蛍たちは何処へ行ったのでしょう。これからの子供たち
家では、次女、三女たちは何処へ蛍を見せに連れて行けば
よいのでしょうか?

2006.07.24
寒狭川の天然鮎
去年に比べて今年は、ちょくちょく天然鮎に
お目にかかります。
先月から出始めた、はしりのものは、セモリナ粉
を付けフリットに、一部その中でも大き目の物は、
炭火焼にしました。このぐらいしっかりした物ですと
炭火焼をベースに提供していき、久しぶりに
鮎と茄子のスパゲッティをやります。

2006.07.23
スプマンテのジェル
これも夏らしい一皿、新作です。


今回は、旬のネクタリンとスプマンテのジュレ
この間を取り持つのがフレッシュのパッションフルーツ
です。よく熟したソルダムや白桃ももちろん合います。

2006.07.22
真鯛のマリネ、カネロ二仕立てカラスミの香り
自分の中では、今までにないアプローチの仕方です。
レストランの仕事は、特に自分ひとりで調理していると
如何に効率よくお皿を提供でき、温かい物は温かく、
冷たい物は冷たく、切り方、盛り方にも作り手の
メッセージを感じてほしい。





2年前から自分の課題としておまかせ料理に取り組み
この豊橋という土地ではいる食材にいろいろチャレンジ
してきました。特にお魚は、背伸びし続けて買ってきました。
この二年で経験したことを、もう一つ変化させる時期に来た
ような気がしています。これから先の二年、もう一つ上に
向かう切欠にしたいお皿です。

2006.07.22
ヤマゴボウ

2006.07.21
新しいメニューの台紙が出来ました
生活していてイタリアのちょっとした印刷物の
デザインの構成、紙質などバランスのよさにはっと
させられることがよくありました。




たぶん自費出版で作ったのでしょうFranco Colombani著
“Cucina d`Amore"もその中の一つです。彼のそれは、
いつも何かあるとキッチンのテーブルの上に置かれ
スタッフとのミーティングやそのお皿の調理手順の
ポイントの解釈に用いられました。その中の一つの
挿絵“VERDURE"をモチーフにしました。





先日書いた“ゲーテ”に掲載された高柳オーナ、
フランコ、それぞれの方が自分に大きな影響を与えた
優れた“Ristoratore"です。そのセンスに少しでも
近づけたら・・・でこういうデザインにしてみました。




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