2005.09.20
恋は一日のように
ラジオ世代だった少年時代、深夜のラジオから流れる
DJやアナウンサーの言葉には文化、そして独特のリズム
があったように今思います。最近車に乗っていて聴き心地
のいい番組は、サンデーソングブック、ラジオ喫茶室、
ウィークエンドサンシャイン、ラジオ深夜便と、このCDが
流れた私の名盤コレクションです。始めピーコさんが、
シャンソンと思って聞いていましたが、その独特の詩の
解釈と人柄の出た表現、歌い方。シャンソンなんて聴いた
ことのない自分が引き込まれていき早速CDを買いました。

2005.09.12
鰆から鱧へ
以前お客様に誘われてご近所の割烹店の一平さんに
連れて行っていただき鱧づくしを頂きました。いろ
いろな調理法でこれでもかと鱧が攻めてくる様な錯覚
を覚え、ただただ感激してお店を後にしたことを覚え
ています。一平さんのご主人がその場で活きた鱧を裂
いて、目の前で骨切りのシャリシャリと小気味好い音
を聞いただけで、鱧という食材が恐れ多くて使いこな
せない食材だと思い込んで早三年がたちました。今でも
骨切りはあれを思い出して、恥ずかしくてようやりません。
得意の魚伊さんだのみで活け〆め、骨切りまでしていただ
いています。先日の鰆を鱧に変えてタタキにしました。
鱧の脂の甘味、旨味がシチリア産の少し青々しい香りの
オイル“テレオ”が引き締めてくれます。たっぷりのお野菜
の料理を添えて菜園風に仕立てました。

2005.09.10
器量好し
無花果という字から受けるイメージと、生で食べて
その主張を抑えたかのような控えめな個性のこの果実
が好きで、何か自分らしく仕立てたデザートを作って
みたいと思っていた食材でした。もともと、もっさり
したシンプルなお菓子が好きな自分としては、かなり
女性のお客様を意識したドルチェで、昨年青山と二人
で作り上げた意欲作です。一番下から無花果のセミフ
レッド、クレーム・ダンジュ、無花果の果肉、フラン
ボワーズソース、フレッシュのパッションフルーツ、
飾りにミント、と組み立てていき一体感のあるチャー
ミングなレストランならではのドルチェに仕上げます。
今から10月上旬までおたのしみいただけます。

2005.09.10
座右の皿
自分をイタリア料理で表現しろと言われたら
この3皿、という料理があります。何の変哲も
ない普通の、どちらかと言うと地味な料理です。
修行した先で色々な場面で出会ったお皿たちです。
“Trippa alla romana" “Minestrone" “Abacchio
alla cacciatora"これらの料理を日本で作り続けれる
嬉しさがあります。今の日本のイタリア料理店では、
陽の目を見ない料理なのかもしれませんが、地方だ
からこそ、そんな時間のかかる仕事が出来るのかも
しれません。

2005.09.09
漁師と猟師
イタリア料理を作っていくうえでいつも意識している
ことは、魚は日本人の料理人の感性で、そして肉料理
はイタリア人になったつもりで作っています。
“Capretto alla cacciatora"(仔山羊の猟師風)
岩手産仔山羊、又は北海道産ベビーラムの前バラ、
肩、頸を使って作ります。半頭3sで4ー5人前しか
とれません。それと、こういう仔山羊や乳飲み仔羊のミ
ルキィーな肉質だからこそヴィネガーやローズマリーや
アンチョビ、ケッパーとの調和した肉の旨味が表現出来
ます。その部位ごとの料理法の使い分け方、肉の特性の
出し方、作るたびに感心させられます。イタリア人の肉
を食べるための情熱、そして肉食の歴史が違います。

2005.09.03
一見普通にみえても
修行先カッチャーニ(Ita)のそのままのレシピで
作ったクレーマカラメッラ、オレンジとガリアー
ノ酒を利かせています。先日イタリアに行った時
にお世話になった綿貫さんのお宅でいただいた、
松の実のジェラートを自分なりにアレンジしました。
こちらには、アマレット酒を利かせています。
一見“なんだ、プリンとアイスクリームか!”に
見えますが、レストランならではの食事の後にもっ
てこいのパンチのあるドルチェで、今一番お気に入
りの組み合わせです。

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