2007.01.10
フィノッキオとプンタレッラ

2007.01.10
Torta di marmellata
久しぶりにマルメラータ(自家製ジャム)のトルタを
作りました。




フランス菓子のタルトのベース【パートブリゼ】
【パートシュクレ】【パートサブレ】などはそれぞれの
フィリングやアパレイユの種類、組み合わせに合わせて
使い分けられます。そしてその骨格を成すタルトの
焼き上げられ方によっても最終的な焼成後にその
タルトの性質(風合い)をも左右します。





東京で働いていたときに研修させていただいた
あるフランス料理店のスーシェフに教えていただいた
しっかりと下焼きしたパートブリゼを使ったタルト、
そのアパレイユとチェリーの甘酸っぱさ、しっかりと
焼かれ粉の風味がいちばん香ばしく出るぎりぎりの
ところまで焼き込まれたタルト生地の絶妙さは
フランス菓子ならではの美味しさだと思います。





それに対し見るからに素朴そうなこのタルト
【パスタフローラ】という生地です。いってみれば
ビスケット生地みたいな物でイタリアで最も好まれる
トルタまたはクロスタータと呼ばれほぼ同じものになります。
どちらもこのパスタフローラにマルメラータを塗り
上から蓋の様に残りの生地で模様をつけ焼き上げた
イタリアの家庭、素朴なマンマの味です。

2007.01.10
Pasta con le sarde
このパスタのオリジナルのリチェッタは
【ウルルン滞在記】の一年ほど前の放送のものです。
あるシチリアのレストランに滞在した若手俳優
の子がシェフにシチリア料理を伝授されていたその中の
ひとつのリチェッタを頂きました。・・・けつこう【ウルルン】
さんにはお世話になっています。





というのもイタリア料理は構成がシンプルな割りに
その地方や家庭により独特の手順やそれぞれの調理の
仕方が異なるため、ただ食べただけではまったく判別
できない料理が山のようにあります。
ただリチェッタや作り方を聞いただけではほぼ絶対に
出来ません。付きっ切りで最初から最後まで見ていても
次に自分ひとりで出来るかどうか判りません。
でもその糸口がつかめ同じ味が表現できたときの
快感といったらありません。




このシチリア料理を代表する鰯とウイキョウのパスタ
シチリアのタオルミーナという町で食べました。
映画【グランブルー】という映画にも出てくる海から
せり上がった崖の上に張り付くような所に町並みを形成した
シチリア島の玄関口の観光都市です。





4日間滞在したシチリアではなるべく庶民の味に近い
Torattoria,Tavola cladaのようなシチリアの人
たちの生活に根ざしたようなお店に行くことによって
短い滞在期間で少しでも彼らの日常に近しいところを
感じたいと思ったからです。しかしそういったお店は
当たりとはずれがはっきりとしていて、シンプルな
野菜料理たとえば【カポナータ】のような料理ものひとつ
あげてもビックリするくらいの物に出会えたかと思うと
どのお皿をとっても平凡なお店だったり、とシチリアの
レストランの勝率は4割くらいでしたでしょうか。
しかしシチリアのなんと言ってもすごいのがその4割、
といっても二件ほどの定食屋がびっくりするほど
美味しく今でも思い出すほどシチリアらしい素朴な
美味しい経験です。





で鰯のパスタをシチリア滞在中初めてちゃんとした
タオルミーナのレストランで頂いたのですけれど
これなら自分でもぐちゃぐちゃ鍋の中で煮れば出来るぞ
というような平凡な味でそれがあって先の背景と重なり
自分のお店で作リ続けようと思う鰯のパスタの方向性が
見えずに居ました。





近所の生産者“ファットリア”さんが安定した供給量
でこのパスタのひとつの核になる食材Finocchioフェンネル
を出荷してくださるっていましたが、その本当の良さを
今まで今ひとつ表現できていませんでした。
ちょうど昨年のフェンネルの収穫時期の終わりがけに
そのテレビを見て早速試作をしてみましたが、その段階で
収穫時期が終わってしまったので今年からが初お目見え
の様なものです。
これから早春のうちの定番に育てていければと思います。




2007.01.09
お気に入りの定食屋さんにて
最近見つけた近所の定食屋さん、日中は一人こもって
仕込みをしているので時間を作ってなるべく休憩を
かねて外に出るようにしていますが、さすがに12月は
それどどころでもなく一ヶ月ぶりくらいに
立ち寄りました。




お気に入りはビール中瓶を漬物とこの煮魚を当てに
ちょっと自分にご褒美をあげてから残りの(この写真
からご飯用)煮魚と豚汁めしで今日のお昼ご飯です。





うちの店でも、男の人に多いような気がするのですけれど
自分もそうで「あの店のあれ」「この店のこれ」みたいな
ところありませんか?ですからこういった【お気に入りの
ご飯屋さん】とインプットされるともうメニューは見なく
なります。いつかそのうちにお店のおばちゃんから
「いつものね!」と言われるのを夢見て。




【自分を高めてくれる、背中を押してくれる】
お店がそれとは別にあります。がまた折りを見て
書きます。

2007.01.08
沖縄産島豚骨付きロース
現在色々な銘柄豚が出ていますが骨付きロース
の部位で炭火焼にするならばマイベスト豚は
沖縄産島豚です。




どうです、いいでしょう。

2007.01.07
一家団欒
年末年始の慌しさもやっとひと区切りしました。
ずっと外食、店屋物そしてお節で御馳走続き
美味しいんですけれど胃のほうも疲れてきていました。



東京から帰省して子守に、はせ参じてくれた義姉も
今日をもって無事釈放され新幹線で戻っていきました。
季節ごとの長期休みにはいつもこうやって観に帰って
きてくれます。ありがたい事です。




その義姉を駅まで一家総出でお見送りに行った帰り道
どこか日帰りのお湯でも寄ってと思って車を走らせて
いたのですがやはり家でゆっくりしようと思い直し
帰る途中にあるお酒のディスカウントショップでパスタ
を作る食材を一式買い込んで一家団欒のひとコマです。
“Penne al Pomodoro"食べまくりで池の鯉みたいな
状況でした。

2007.01.06
コテッキーノ
クリスマスから大晦日にかけてイタリアで
よく食べられるこのコテッキーノ、地方や家庭により
色々な付け合わせと共にこの冬の寒い時期に
食卓に上ります。
よく添えられる付け合わせはレンズ豆やインゲン豆、
じゃが芋のピューレ、ポレンタ、はたまた経験した
ことはないですけれどエミリア・ロマーニャでは
ランブルスコと砂糖、卵黄でかき立てたザバイオーネ
まで合わせる地域が在るそうです。
その中でも特にレンズ豆はその形状からお金に見立て
られて“来年はお金が貯まる様にと”意味合いを込めて
大晦日の晩に食べられるいわば日本で言うと【年越し蕎麦】
であり【お雑煮】のような扱いの料理です。





結婚してすぐに研修の為に渡ったイタリアでの半年
の〆にイタリアの北はモンブランの麓Courmayeur
から南はシチリアのAgrigentoまで一ヶ月かけて
旅行した中でその温かなおもてなしの思い出の
ひとつがあります。
ぼくらが訪れたのは、時期的にシーズンオフで
本来山登りの時期ならその人たちの出発のベース基地
になる町のひとつヴァレ・ダアオスタ地方のPont Canabeseの
Bergagnaという小さなホテルレストランで3日間
続けて出してもらったのがコテッキーノです。現地では
Salame Caldoと言って出てきました。
その時三泊しました。当時一人で調理場を切盛りしていた
いかにも山間の出身者らしい寡黙でシャイそうな
そのシェフも気を使って仕立て方を初日はザワークラフトと
合わしてくれ、次の日にはじゃが芋のピューレと合わせて
くれました。
三日目にはさすがのシェフも向こうから声を掛けてくれ
「もう君たちはここの全ての料理を食べてしまったから
もう出すものが無い。」と伝えに来てくれましたが
逆にこちらからこの二日で感じそして味わった素朴で
温かいおもてなしのことと、この土地の料理の感想を伝え
「初日に出してもらったあのお皿と、昨日のこのお皿
それからサラメカルドをCon purre di patate で。」と
リクエストさしてもらって頂いた思い出のお皿です。





折衷、両方を取ってレンズ豆、じゃが芋のピューレを
添えました。

2007.01.06
ローマ風プンタレッラとクエ
ローマの春を告げる野菜プンタレッラがファットリア
さんから届きました。ほろ苦くシャリシャリした独特の
食感と絶妙なニンニクとアンチョビのソースをかけて
食べれば意識は一瞬でローマの春に戻れます。
そこにカリッと香ばしく焼いたクエを添えて春らしい
一皿になります。

2007.01.06
蝦夷鹿のタリアータ、トリュフ風味
クリスマスメニューで評判がよかったこの料理
早速オンリストにしました。
取っ付き難いジビエをいかに少しでも身近に感じてもらい、
そしてレストランの冬の食材として表現できるか、
ただ食べ易くではなく「美味しい、旨い。」と唸るところ
まで高められたらと思ってのチャレンジでした。





本当に普通にクリスマスメニューを創るだけでも
大変な作業なのにもうひとつ自分に課したお題が
『ジビエ』でした。
そもそもその前にクリスマスに使う食材は
【この一年お世話になった業者さんでその会社を
現す食材と自分が感じたもの】
と【自分がそこから思った食材で自分のこの一年の仕事
を表わすお皿に仕立てる】という作業の結晶がクリスマス
メニューとして決定されます。そこに今年はもうひとつ
『ジビエ』というキーワードが加わりました。






それがこういう形でお皿となり23日24日と初めての来店の
お客様とお馴染みのお客様それぞれに好評でした。





昨年は、少しづつですが基本的な食材の調理手順と
その焼き上がりや煮上がりという部分を押さえた上で
もう一度リチェッタの本質の部分まで解いていき
その上から自分の解釈で構築しなおす試みから生まれてきた
料理、お皿が幾つか出来ました。





もうひとつの観点からも生まれた料理があります
それは流通の良さや町場のレストラン
側を向き始めた生産者の方々をつなぐパイプを持った
業者さんたちとの関係から生まれてきた料理です。
このお皿はそのどちらにも属すお皿で、日本だから出来た
豊橋発のイタリア料理の一皿だと思っています。

2007.01.04
伊勢海老のリングイネ
その伊勢海老を三人でパスタにして召し上がって
いただきました。
“Linguine al sugo di Aragosta"
正月早々会心の一皿です。

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