暮らしの中のちょっとした気遣いが、生活を喜びのあるものに変えます。‘食’も同様。器をちょっと工夫すると、食べることが2倍も3倍も充実します。そんな名脇役の‘器’に恋した、しい葉の主人・椎葉哲夫が綴るコラム。


染錦’


春秋文の高杯です。

皆さんこんにちは。徐々に気温も暖かくなり、だんだんと春の気配が感じられるようになってきました。皆さんいかがお過ごしでしょうか?

さて今回は、春もそろそろ近づいて来ているということで、季節感をだす器の柄についてお話させていただきます。
今回の題名にもあります「染錦」は有田焼の中でも代表的且つ伝統的な技術ですが、その中に‘春秋文’というものがあります。

現在作られているこの春秋文の絵柄(右の写 真)は、明治9年米国のフィラデルフィア万国博覧会が開催された折に出品された珈琲碗皿の復刻版なんです。
桜と紅葉という春と秋の絵柄が特長で、それに加えて常緑樹の松の緑がなんともいえない調和を醸し出しています。まさに桜花爛漫、 日本の伝統文化の粋を凝縮した高い技術水準を窺わせるような、そんな感じのする柄なんです。

さらに図柄といい、洗練された絵具の発色や細工の見事さは、欧州のどんな名窯も足下にも及ばないくらいの最高の出来映えと言えるでしょう。

ぜひ皆さんも、今年の春、食卓を春秋文で彩 られてはいかがですか?桜と紅葉ですから、秋でも使えてとっても便利なんです。さらに何度眺めても飽きのこない柄ですし、おまけに高級感もかねそろえた万能の図柄といえるでしょう。

 


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