次は麹づくりです。蒸し米に黄麹菌をまぜます。この麹菌がお米のデンプンを糖に変え、それが発酵してお酒になるのです。そして麹によって香りや味のバランスを左右します。昔から杜氏たちは「一 麹、二 酵母、三 醪」と、この麹づくりを一番大切にしてきました。“室”と呼ばれる部屋で、蒸し米に麹菌まき、揉んだりほぐしたり混ぜたり繰り返し、お米が均等に麹になるようにします。その進み具合をコントロールしていくのが、杜氏の仕事。もちろん部屋の温度や湿度も大きく影響しますから、今は機械で完璧に調整しています。 なんか日本酒の蔵っていうと、ぼろぼろの蔵の中で、古〜い道具を使ってお酒を造っているような所が旨いお酒ができるような先入観を持ってしまいますが、花の舞の蔵は、近代的でとてもクリーン。精米機でも機械が活躍していましたが、機械を使うことによってより完璧で精度の高い管理ができるようになり、杜氏の頭に描くお酒に近付けることができるんです。 しかし麹を揉んだり混ぜたりする作業のタイミングは、香りや手の感覚から麹の進み具合を見て杜氏が決めていきます。もちろん作業自体も手作業。職人の技と感覚、そして知恵は、機械には真似できません。近代化できるところはそうしても、手作業にこだわるところは絶対に変えない、それが花の舞、土田杜氏のお酒造りです。この麹一粒一粒に、お酒造りの魂が宿るんでしょうね。