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 浜松の食べ物っていえば、誰でもまず思い出すのがやっぱり「鰻」。浜名湖産の鰻は全国でも有名です。今回は浜名湖の鰻をご紹介します。

 浜名湖の天然鰻の捕り方からいきましょう。まず1.5mくらいの竹筒を5本から10本束ねます。それを15セットくらいまとめて水の中に仕掛け、鰻を捕まえるのが竹壷漁。これが伝統的な漁法で、鰻を傷つけない一番いい方法なんです。5月から9月まではこの方法で漁を行います。9月から1月にかけて鰻は海に出るため、今切で定置網を仕掛けて漁をします。これを角立漁と言います。この二つの方法で漁がされています。
  鰻は捕れた後、きれいな水に1週間入れ、腹に溜まった泥を出します。釣りで漁をすると、針を飲み込んで死んでしまうため、泥を出せないんですね。

天然の鰻は腹が黄色いんです そして超元気!


 あれ、ちょっと待って。この期間を見ると2月から4月はどうしてんの?え?!2月から4月は浜名湖に天然の鰻はいない?しかも禁漁!じゃ、寿し半どうしてんの?天然鰻って言ってるけど、これって嘘?!

 いえいえ、うちは本当に天然鰻ですよ。禁漁期間でもどうやって天然鰻を提供しているか、これには魚屋“海老仙”二代目のなおやの努力があるんです。


 今、食されている鰻のほとんどが養殖だってことは、みなさんご存知でしょう。理由の一つに天然より養殖の鰻の方が脂がのっていて、蒲焼きには最高。鰻丼がなんかさっぱりしていたら、あんまり喰った気にならないでしょ?食い物ってのはイメージが大切なんです、イメージが。だから浜松の鰻屋さんでも、天然鰻を扱っているところは限られています。そして天然ものだからこそ、供給が安定していない。需要が少なくて、供給が不安定だから、単価も高い。はっきり言って、そんなもん売れません。

 しかしこのなおや、初めて寿し半に営業に来た時、「うちの売りは浜名湖の天然鰻です!」って、言い切ったんです。漁がある時期に、鰻があるのは当たり前。なおやはその言葉に責任を持ち、禁漁期間中も寿し半のためだけに在庫を抱えてくれているんです。「寿し半さんに嫌われたら、首飛びます」となおや。ありがとね。

 でもそこまでして寿し半も海老仙も天然の鰻にこだわるのはなぜか?それは一人でも多くの人に、本物の浜名湖の天然鰻を味わってもらいたいから。それしかありません。


 うちではこの浜名湖天然鰻を、本来の味わいを楽しんで頂くため、白焼きでお出ししています。それに寿司屋だしね、蒲焼きはありません。前述したように、天然鰻は養殖鰻と違って、あっさりしています。しかし養殖特有の臭みがないから、鰻本来の味を楽しめます。そして鰻は川魚。浜名湖は汽水といって海水も混じっているから、他の産地の鰻とは違う味わいです。

鰻の白焼き
柚子塩とおろしわさびでお召し上がりください

 さっぱりしているのがちょっと物足りないって思う人もいるかもしれません。でも味があるっていうのは、ただ味がいいっていうんじゃないと思います。人間でも味があるって奴が、いい人って訳じゃないでしょ。本当に美味しいっていうのは、その素材本来の味を楽しむことだと思うんです。

パイ包み茶碗蒸し 中から鰻がこんにちは

 鰻を使ったメニューがもう一品。それが人気のパイ包み茶碗蒸しです。フランス料理をイメージした茶碗蒸し。パイを切り崩すと、鰻の香りがふわっと広がります。

 いかがですか、浜名湖の天然鰻。せっかく浜松で鰻、鰻っていうんなら、本物食べなきゃ損でッせ!

 
   
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