オステリア・ダ・ミケーレ
 
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イタリア紀行

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 連れの機嫌をとりながら違う店(臭う店)を探す。

  こじんまりとした入り口発見!
  他店が外にズラッとテラス席用意してるのに、ここはそんなん知るかっていうぐらい何にもなく、普通 。

  ムム、におうぞ。

  決死に覚悟でドア−を開けると、高い天井に古いけど清潔な店内。いたるところに鼓笛隊の太鼓がつるされている。だから、Il Tambrinoなんだ。パリオなんかで使うやつだな、と思いつつメニューを見ると、あります、シエナ料理。

 アンティパストにトスカーナ風前菜を取る。
レヴァーのクロスティーニ。
茸のクロスティーニ。
猪のハム。
コッパ。
サラミ。
ちょっとキツめの塩味と言い、猪のハムと言い、シエナですな。
プリモは、待ってましたPici(ピチ)といううどんのような歯ごたえのパスタ。

ア−リオ オーリオ エ フンギ
(ニンニク風味のきのこあえ)と

ラグ− ディ チンギアーレ(猪のミートソース)。
モチモチ、ネチネチっとした歯ごたえ。止まらない。
体の中からジワ−っと、感動や懐かしさが沸いてくるうまさ。
彼女の中では、今まで生きて来た中で一番のうまさ
(フィノッキオーナもリグ−リアのフォカッチャもそう言っていたが、、、)だそうだ。
セコンドは、
すみません、またアリスタです。と言うのも今回は、アリスタを極めようと決めていたので、、、。

ここのは全く脂身がない。ひょっとしてもも肉か?ムム。それでは、アリスタではないのだが。

これだけ食べると、おぼろげながら見えてくるものがあります。ソースやオリーブオイルなどなど。うんうんと頷きながら食べてしまいます。
コントルノは、パターテ アル フォルノ。
大振りですね。ローズマリ−ノがきいてます。

初めはあまりお客さんがいなかったのですが、ほどなく満席の。二人でやっているようで、てんてこまい。でも、また来たいお店です。まだまだ知らない店だらけですねえ。




 シエナ駅。ホノボノしてますね。

  注意。列車でフィレンツェに戻る時は4時前の列車で。それ以降は、数時間に1本というふうに極端に減ってしまいます。
 
  僕らは、そうとは知らずに、、、、。

  ジュリアーノ家に着いたのは21:00ごろ。実にシエナから4時間もかかってしまった。途中、携帯電話の電池も切れ、あわててバスに乗り換えたりしていたから、連絡もとれず。ジュリアーノ達は、最近、誘拐やら何やらで人がいなくなる事が多いと言うイタリアの事情もあり、携帯も通 じないから焦っていたそう。食事も待っていてくれた。ひたすら謝り(特に奥さんに)事情説明。焦っていたのか、プリモの写 真は撮り忘れました。ちなみに、ペンネのサルシッチャ入りトマトソースでした。

セコンドは子牛のソテーとポテトソテー。

ドルチェはレナータによるチョコタルト。
ねちょっとして美味しいね。
と言うと、私は嫌い、とレナータ。
なぜ嫌いか説明しだして判明。 実はインスタントのタルトなんだそうです。 袋開けて混ぜて、オーブンで焼くだけ。でもおいしいよ。
 
 三日間、山の中で寝泊まりしたけど、緑や小川、丘や鳥など、とてもゆっくりとした時間の中で過して気持ち良かった。が、やはり不便さも感じた。もっとも車があれば話は別 なので、たいした問題ではないが。澄んだ空気の中、空気の音以外何もない中で過した事で、時間の流れをあまり気にすることはなかった。一日がこんなに長いんだ、とあらためて感じ、イタリア人の時間の使い方のうまさも感じた日々でした。ジュリオ、レナータ、ありがとう。



 残るあと2日は、まずカッシーネに、。今回うまい具合に2回出かけられました。
 早速、ポルケッタのパニーノを頬張ることに。

ポルケッタを切るおじさん。
「写真を撮らせて下さい」というと、このテレ笑い。
でもビシッと決めてくれました。

思い出のベンチでモグモグと。
これが皮付き、豚の丸焼き入りパニーノ。


  ひととおり買い物を済ませ、中央市場に。時の経つのも忘れ、肉、魚、果 物、チーズ、サラミと見てまわった。フィレンツェも変わってきているなと思った事は、こんな市場にも働く日本人女性が3〜4人。それも皆さん若い方。きっとバイトなんだろう。日本語で「どうぞご覧になって行って下さい。」だと。ここまで来て、日本語で客引きされても、、、。と、その場を避けるようにして通 ったのだが、、、。考えてみれば、悪い事している訳でもないし、逆にわからない事も説明してもらえるからいいのかもな。そんな事を思いながらある店で、ポルチーニ セッキやパスタなんかを買い、そこにいる女性と話してみると、やはり語学留学生だそうで、何だかとても疲れた様子。大丈夫か?と思う程。バイトだから説明はうまくはないが、普通 の観光客だっならそんなに問題でもないでしょう。思わず、「頑張って下さいね。」なんて、頑張っている人に余分な事を言ってしまった。「ありがとうございます。」って言ってくれたから、まあいいか。


 駅の近くのスーパーでサラミやライスサラダ、オリーブ。ホテル近くのパンとカントゥッチを売る店でパンを。今日はビールで乾杯。たまには、胃袋も休めねば(いまさら、、、、、?) 






 泣いても笑っても最終日。今日だけ。そう思うとゴッツィには行っとかないと後悔する!! 昼近くになって、一目散に滑り込む。もうすでに、賑わい始めている。すごい店だな。毎日これだからな。お客さんも、ココ!!と決めたらとことん。裏切らないんでしょうね。イタリアってそう言うのあるよナ。

  おとーさん床屋行ったな。すっきりしてる。今日も丁寧にメニューを言ってくれる。

プリモ。  

Zuppa di verdure(野菜とパンのスープ)
すべてに優しい味。染み渡る。

Pasta al pomodoro(トマトソースのパスタ)
酸味がきいたトマトソース。
雑味がないな。シンプルすぎるけど。
でも、ここんちはこれが一番あうな。

セコンド。Vitello arroato(子牛のロースト)と

Prosciutto arrosto(豚もも肉のロースト)に
コントルノは定番のパターテ アッロースト。
  見た目は同じだが味は、豚は特有の甘さがあり、それがローズマリ−ノの香りと最高にマッチし、
子牛はソフトな触感ででありながらも、特有の苦味(アンチョビノような、と僕は感じる)物があり引き締まる。
その両者の肉汁のソースの塩味がビシッとひきしめ、キャンティと見事に調和し胃袋に流れて行く。

最高の瞬間だ。
この瞬間を胸にきざんでおこう。
 
清潔な店内です。この奥が厨房。
これが、勘定書。読めます?

ドルチェはこれ1品のみ。
これを楽しめるか、これしかないの??
と天を仰ぐかが、フィレンツェ食堂を
満喫出来るか、出来ないかの分かれ目。
カントゥッチとヴィンサント。
もちろん最高に楽しい気分にさせてもらいました。
フ−とひと息つきながら、なんでもないような組み合わせを食べていると、ああーいいねえ、と心の底から思ってしまうのです。




 本当に最後の夕食。さんざん、迷ったあげく修行店のLe Fonticineに。なぜだかあんまり気が進まなかった。自分でもなぜだかわからなかったのだが、、、、。

  フォンテチーネ前にて。

  アンテパストは撮り忘れ。盛り合わせとフィノッキオーナをぺろりと平らげ、ジュリアーノセレクツのディエーヴォレのキャンティ クラッシコをするりと流し込みつつ、プリモピアットへ。


よく作ったよなあ、
なんて考えつつリボッリータをぱくり。
いやはや、無言でスプーンを口に運ぶ。
野菜と水だけだからね、それでこの味だもの。

パッパルデッレのボロニェーゼ。
顔に注目。うまいんでしょ!

セコンドピアットは、
もちろんBistecca alla Fiorentina。
それをさばくジュリア−ノ。


付け合わせは、
Fiori di zucchini fritti(ズッキーニの花のフライ)

 着席したとたんに何故気が進まなかったのかがわかった。緊張してしまうのです。この店に一歩足を踏み入れると(正確には入り口の前に立つと)胃が上に持ち上がるような感じと、人には説明不可能な物が、体中一面 に吹き荒れる。食べ始めても、今は亡きNonna(おばあちゃん、店の創業者)の事や、楽しかった事、嫌だった事が、断片的に浮かんでは消える。
  あーでも、来て良かった。皆あたたかくみ迎えてくれる。初対面のカメリエーレも「おー!ミケ−レ、元気かい?名前は聞いてるよ。なんて本当か、嘘か信じがたいが、その場を盛り上げてくれる。

写真で自分を見ても、なんか緊張しているのがわかる。


ドルチェ。クレーマ カラメッラと

クレーマ ディ ザバイオーネ。
仕上げのカッフェ。





 とてもとても長い旅で、前半のシチリアは雨続きで、「あと、10日もあるのか。」なんて思った時もあった。でもすぎてしまえばあっという間で、やはりまだ居たいなと思ってしまう。 土地土地の人に触れ、「イタリアも広い、いろんな人がいるな。」と実感でき、言葉、かお、そして食べ物も変わり、なるほどね、と納得しながらの旅。来て良かったなあ。まだまだ行ってみたい土地はたくさんあるし、食べたいものもある。それを除いても引き付けられる魅力ある国。 初対面の人もそうでない人も、目があってあいさつすれば必ず返してくれる。それだけで満たされた気分になってしまう。

  さあ、またそんな人達に触れ合えるよう、毎日頑張って行こう。