今までになく暖かな東京だった。1年ぶりの千葉幕張メッセ。寒い時は京葉線 海浜幕張駅からタクシーでメッセまで行くところだが、暖かさを楽しみながら 会場まで歩いた。このFOODEXJAPAN(国際食品・飲料展)は7年程前から毎年 見ている。アジア・環太平洋地域最大の食品、飲料トレードショウーである。 食品・飲料業界の大きな流れ、地方の様々な情報、酒業界からの発信情報、等々 インターネットや雑誌等でも相当の情報が得られるが、やはり実物を見て、さわ って、味わう事ができるのは理解が早いし感性で受ける事も出来る。今回は時間 の都合で外国ブースは後にして、国内ブースから見て回った。

 安心・安全・こだわり・体にやさしい・こんなキーワードで、地方の特産品や 素材、製造法にこだわった製品が増加している。ここ近年目立っていた「惣菜・ 中食」「健康食品」に加え今年は特に「癒し」「健康志向」を反映してお茶、コー ヒー等の情報が充実していた。お茶関連以上に多かったのが塩関連のメーカー 商社のブースで日頃スーパーで目にするものから、初めて知るブランドや種類 まで様々。さて、酒業界は相変わらず焼酎が元気がいい。5種類の焼酎の利き当 てコーナーはいっぱいの人だかり。昨年は全問正解で“いいちこ”を景品にもら ったが今年ははづれてしまった。ボトルやラベルをデザインした各蔵元の酒が種別 に陳列してあり人気をよんでいた。商品企画に携わっていた在社時代はデザインの 細部にまで興味を持ってみたものだった。日本酒のブースもそれなりに活況であったが、全国の蔵元の製品の一升瓶を見上げるほどに積み上げ、日本酒復活、地酒復活と謳った頃の姿は焼酎のそれに変わっている。しかし、日本酒は国酒である。根 強い人気もある。蔵元も夫々、新しい商品の開発研究も進んでいると思う。ただ 2・3年前当りに目立った、柔らかい低アルコールの、所謂女性向きのお酒の種類 が減った様に思う。花の酵母を使ったり、甘く弱発泡にしたり、日本酒に馴染みの 薄い層に一部受け入れられ、一部淘汰されそれなりに定着を始めたのかもしれない。 日本酒はどこまでいっても日本酒。そのまま米のお酒本来の味を味わうのが一番と 個人的には思う。自然にそこに戻って行く様にも思える。むしろ、「長期熟成酒 研究会」(古酒)のような活動がもっと認知されてくれば良いのにとも思う。

 天神蔵麦酒の誕生の頃は地ビール関連のブースが幾つもあったが今は全く無い。 年ごとに急激な変遷を続ける食品・飲料業界。世界の流れのほんの一部でも生で 感じることができてよかったと今年も思った。 当店でのこれからの企画、お酒やお料理の提供の仕方等々、ヒントをたくさん もらった。どこまでこれが生かせるかな。自分自身への課題。





「槐」  内山 紀美  

 

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