「ちりとてちん」? 実は落語の演目です。三味線の音色から取られた“微妙な”食材(?)「ちりとてちん」。
噺家の目から見た“食”の話題を取り上げてもらいます。

さて、どんな話が飛び出すのやら・・・

 Back Number 71〜75

 

「ちょっと前の話題やったんですが…」

清八でございます。
 年が改まって一月での中国冷凍食品騒動、今年も「偽」から始まってしまいそうですな。もっと目出度いテーマを用意していたんですが、毎日のインターネットニュース(中国本土のです)を覗いていて、思い出した事がありますので,急遽、テーマを差し替えます。
 昨年12月30日でした。お正月の神棚の準備をしていたんです。ちょっと手が空いた時
にテレビをつけると、「ごはんカップ2007」の決勝大会をNHKで放映していたのですよ。

  ご覧になられた方もいらっしゃると思いますが、このイベントは全国の高校生たちによる料理コンテストなのですが、そのルールといい,手段といい、目的といい、「う〜ん」と唸って画面に釘付けになってしまったのです。先ず、「ファーム(農産物をつくっている高校生)」系のチームと「キッチン(調理に関心をもっている高校生)」系のチームがお互いにホームページを作って内容を全国にアピールします。お互いにインターネット上で意気投合したら、ユニットを結成して、ファーム系が作った素材でキッチン系が料理を考えます。ファーム系3人・キッチン系3人、計6人のユニットになります。インターネット上での結成なので、ファーム系が東京、キッチン系が四国の高校という組み合わせも有り得るわけなんです。予選はホームページ上で展開され、決勝大会は東京で実際にユニット全員が集まって調理するというコンテストなんです.当然、決勝大会は時間に制限があり、生の食材から調理するという統一ルールがあります。

 今年のテーマは、「世界に誇る!新ふるさとごはん」。審査の視点が、テーマにある「世界に誇る!」という考え方が深いか、「新」という新しさが表現できているか、「ふるさと」への考え方が深いか。さらにそうした考え方が「いちおしのお米・農産物、メニュー・調理方法」に活かされているか等。「お米・農産物」(おもにファーム系の活動)については情熱・アイディア・発見、また、「ごはん料理」(おもにキッチン系の活動)については、お米と農産物の魅力を引き出しているか、工夫があるか、調理技術・味・できばえなどを評価。と、ありました。何という魅力的なルール、審査基準なのかと,関心も得心もしてしまいました。

番組が進むにつれて実態がわかってきたのですが、自分たちで稲作をし、牛や鶏を育て、味噌や醤油をつくり、調理方法は家庭科の先生、プロの料理人に習い、とにかく自分たちで半年がかりで準備しての決勝大会だったのです。鶏のさばき方まで実際にやってみたそうです。

お米も「もち米」から「雑穀米」まで炊いて味を確かめてから、そのご飯に合わせた惣菜を考えていったんだそうです。

最優秀賞は、愛媛県立上浮穴高校と兵庫県立社高校のユニットでしたが、メニューのみ書いておきます。

「久万高原清流米(フクヒカリ)を使った、ふるさと・清流呉飯」
「久万大豆を使った、高原の惠み・久万豆腐」
「兵庫の黒豆と栗を使った、ほっこりとれたて栗坊」
「久万高原清流米の上新粉を使った、秋野菜の豆乳グラタン」
「栄養満点 新呉汁」

※当然、お米も大豆も黒豆も上新粉も豆腐も生徒たち全員で作られたそうです。
このソルトに掲載されているお店の調理人さんたちによる「三ツ星会」では、早くから「地産地消」の実現のため、定例的に取り組まれておられます。ありがとうございます。「地産地消」は、料理の材料が制限されるとか、三大都市圏では不可能だとするご意見もありますが、今回の高校生のメッセージを冷静に受け止めてみて下さい。

 

「ディープなソウル、その3」

清八でございます。
 お正月にソウルに行ってきました。(遅いレポートで、すんません)今回のテーマは、高級宮廷料理とB級グルメでした。さすがに元日は、一番高いだろうと勝手に憶測して、2日からの出発にしたら、韓国は旧正月なので元日の方が安いんだそうです。セントレア9時40分発で11時50分、仁川空港着、現地の気温は5度でした。しかし、現地ガイドの説明では、元日は最高気温が氷点下2度だったそうです。空港からホテルへの途中でご案内されたロッテ免税店では係員の説明から開放されてから12階のレストラン街へ直行、「すし広場」へ入りました。自由時間(免税品を買いなさいという拘束時間です)の30分間を使って、
B級グルメのスタートです。回転寿司ですから、メニューを見なくてもわかるのですが、一応、メニューと見比べながらいろいろとトライしてみました。お店のメニューそのまま書いてみます。「WHITE KIMUCHI ROLL」「キムチひらめ」「FRIED TOFU(稲荷寿司です)」「WHOLE SEA EEL(一本うなぎ)」「UDO(日本語メニューでは、たらのめ、でした) 


写真(1)

写真(2)

実は、この夜は北岳山の「三清閣(サムチョンガッ)」という国賓のための高級料亭でマッコリを飲みながら、宮廷料理をいただいたのですが、今回はB級グルメのレポートです。翌日、ソウル市庁舎周辺を散策、市庁の食堂街を歩きました。お昼は、全州の伝統料理の食堂「オボッチョン(五福亭)」(写真@)を探して入りました。この食堂は、「コンナムルクッパッ(豆もやしスープご飯)」「トルビビンバッ(石焼ビビンバ)」「ポッサム(蒸し豚)」の三メニューのみで官公庁職員御用達というお店なんです。(国内でも同様なんですが、初めての土地で食堂に困った時は、官公庁の裏手に回るようにしています。たぶん、毎日のように職員の方が利用されていますから、観光客として入っても悪い対応はしないからです)ネット情報では、昼11時20分頃から1時頃までは行列が出来る店として大混雑という事だったので、2時頃から入店、「トルビビンバッ」を注文しました。待っている間に、塩辛と青唐辛子、味噌がセッティングされ、つまんでいる内に、あつあつの石鍋(写真A)が運ばれてきました。ほうれん草、ニラ、豆もやし、シメジ、銀杏、松の実、栗、大根、人参などいろいろと入っていて、さすが、市庁職員が毎日通うだけの味と値段でした。お昼時間を外したので、店を出る頃には、近くのテーブルで食堂のおばちゃん達が賄い料理で盛り上がっておりました。超お勧めの一店です。

夜は、やはり市庁舎の裏手にある「イブクソンマンツゥ」(写真B)という居酒屋に入りました。昼間、下見をしておいたので場所がわかりましたが、夜は迷ってしまうような路地裏です。日本語メニューはまったくありません。日本語での注文もできません。実は、友人夫妻が昨年、このお店に入った際、料理の写真を撮ってくださり、今回、その写真を持って入店、指差しで頼みました。正式な料理名はわかりませんが、写真Cが「マンドゥ(スープ餃子)」ですが、洗面器のような大きな鍋に大きなマンドゥが三個入っていました。写真Dは、「ヂヂミ」ですが具の内容はわかりませんでした。さて、問題は写真Eです。この真っ赤なスープはキムチ汁です。しかも氷が入っているんです。店の外は氷点下の時間に。このスープの中に冷たいご飯が入っているんです。「冷たいキムチ汁ご飯」なんです。こうした料理で回りも焼酎を飲んでいましたので、同じ焼酎を頼みました。次から次へと、スーツ・ネクタイのお客が入れ替わり・立ち代り、確かに官公庁の職員御用達のお店の一つだと思います。前日、現地のガイドに尋ねたところ、そんな店は知らないと言われました。翌日、ホテルのフロントで尋ねたところ、そんな料理は知らないと言われました。初めて見た時は、驚きましたが味も値段も「○」です。結局、今回も焼肉と肉料理の店に入りませんでした。まだまだ、知らない料理があるようで、これからも楽しみです。


写真(3)


写真(4)

写真(5)

写真(6)

 

「ディープなソウル、その4」

 清八でございます。

 1月2日、ソウル・北岳山の「三清閣(サムチョンガッ)」という国賓のための高級料亭(写真@)でマッコリを飲みながら、宮廷料理をいただいたのですが、今回はそのレポートです。1972年、政府高官の晩餐の場として作られ秘密の場所として使われてきた迎賓館なのですが、2001年から一般に開放され、2005年8月から伝統文化施設として茶道体験、裁縫体験、韓紙工芸体験などのスペースとして使われてきました。昨年からはパラダイス釜山ホテルチームによるレストラン「異宮(イグン)」で最高級の鑑定食を食べさせていただけるようになったんだそうです。もともと限定された方々が利用された場所のため、アクセスが悪く、タクシーか専用シャトルバスでないと行けないようです

 先ず、この「マッコリ」(写真A)です。お味見用にグラス一杯のマッコリを頼んだところ、このサイズしかご用意できません、とのご返事に、残してもいいからと頼んでしまったのです。ところが、アルコール度数が弱めなので二人で全部飲んでしまいました。「蝦餃子と緑豆ゼリーのスープ」(写真B)「竹の子の熟柿ソース和え」(写真C)「生牡蠣」(写真D)「季節のチヂミ」(写真E)「牛肉の冷菜」(写真F)「宮廷チャプチェ(韓国風春雨)」(写真G)「帆立貝柱焼き」(写真H)「豚肉のボッサム」(写真I)「アワビとワカメのスープとご飯」(写真J)「デザート」(写真K)のコース料理なんです。今回も滞在中に、いわゆる焼肉・鉄板焼きは食べませんでした。昨年も食べませんでした。あまり好きではないという理由が大なのですが、テレビで「チャングム」の厨房場面を見たり、チャングムのテーマパーク内で、当時の宮廷料理を見学しているうちに、「焼肉」は「韓国料理」ではないのだと思うようになりました。興味心からいろいろと調べてみると、小麦・蕎麦・高粱・トウモロコシなどの穀物を主食として、栽培された野菜、ワラビ・ゼンマイ・キキョウなどの山菜、海藻、魚介類を副食とした「飯床(パンサン)」が伝統的な料理で、日本の「本膳」と共通点が多いことがわかりました。儒教の国であるため、陰陽五行の思想にのっとり、五味(甘・辛・酸・苦・塩)、五色(赤・緑・黄・白・黒)、五法(焼く・煮る・蒸す・炒める・生)をバランスよく献立に取り入れているので非常にカラフルに見えるのだそうです。日本国内でも和食の伝統料理が理解されなかったり、好まれなかったりしているようですが、四季折々の食材を調理法を変えて誰でも食べられるように完成させてくれた先人の智恵に感謝したいものです。

写真@
写真A
写真B

写真C
写真D
写真E

写真F
写真G

写真H


写真I
写真J
写真K

 さて、儒教の影響で、韓国には飲食時のこんなマナーがあるのですが、ご存知でしたか。

  目下の者が飲酒する場合は顔を背ける、女性は酌をしてはならない、このルールはポピュラーですが、食事中の喫煙は非常に厳しく、たとえ街角の屋台であっても周囲に断り無く吸ってはならない、とされてきました。今の日本に輸入したいマナーの一つではないでしょうか。

 ゴールデンウィークに韓国へ行かれる方の参考になれば、幸いです。

 

 

「紙上 ベルギービール試飲会」

 清八でございます。

 今年のゴールデンウィークは、二年半ぶりに長野市戸隠の「パイプのけむり」に行ってきました。この森の中の喫茶店については、早い時期からリンクしていますので、くわしくはHPを覗いていただきたいのですが、今回の目的はギタリストの佐藤正美さんの25人限定ライブが5月5日に企画されたとの事でお伺いしたのです。例年に比べ日中の気温が高めで、何と20度でした。その影響でしょうが、桜と水芭蕉を同時に楽しめるという風景を久しぶりに堪能できました。さて、このコンサートには佐藤さんのお弟子も含めて東は群馬県、西は徳島県からご常連の佐藤ファンが集合され、素晴らしく雰囲気のいい時間をいただきました。当夜は、打ち上げも予定しているとのメールによりベルギービールを3種類、持参致しました。マスター・マダムにも「ちりとてちん」内でのビールを実際に味わっていただけました。

 今回、私が、ワインと共に年間を通じて宅配を頼んでいる高山の「坂本酒店」さんから大量にベルギービールを購入しましたので、日本で入手しやすい8種類を紹介します。(下記写真参照)その前に、このコラム内では既に6回、ご紹介させていただいたのですが、初めての方に基礎知識です。ベルギーは、地ビールの国で、約500種類の銘柄があると言われています。日本と同じ普通のビールがピルスと呼ばれ、小麦と大麦を二回発酵させたビールがグース、さくらんぼを漬け込んだチェリー・ビール、そして全国の修道院で造られてきたのがトラピスト・ビールで、それぞれアルコール度数は、何と3%から12%まで揃っているのです。平均温度が低く、晴天の日が少ないためか、日本のようには冷蔵庫で冷やしては飲んでいません。フランスワインに匹敵する程の質と量のビールがあり、食前・食中・食後用に分けられるビールが存在しているのです。その味ですが、酵母菌が生きていて、フィルターを通してありませんので、日本の麦以外で造られている普通のビールをビールとして長い間信じて飲んでいる方にとってはクセが強いと思います。

 余分な事ですが、日本の「米やさつまいもやじゃがいもで造られているビール」は、ビール法のあるEUではビールとしては販売できません。「雑酒」扱いとなりますので、ご注意ください。国産ビール会社には申し訳ありませんが、これだけ値上げが続くと、輸入ビールの割高感は無くなっていくかもしれません。誰が製品開発されたんか知りませんが、業務用(飲み放題)の生(ビールではなく、発泡酒なんやそうですな)は、いいかげんにやめなはれや。

 
「Hugaarden White」アルコール49%
 
「CHIMAI Premiere」アルコール70%
原材料:麦芽、小麦、ホップ、コリアンダー、オレンジピール、酵母   原材料:大麦麦芽、小麦麦芽、ホップ、酵母

 
「Hoegaarden Grand Cru」アルコール8.5%
 
「Duvel」アルコール8.5%
原材料:麦芽、ホップ、コリアンダー、オレンジピール、酵母   原材料:麦芽、ホップ、酵母

 
「Leffe brown」アルコール6.5%
 
「Pauwel Kwak」アルコール9.0%
原材料:麦芽、トウモロコシ、ホップ、酵母   原材料:麦芽、ホップ、糖類、酵母

 
「Delirium Tremens」アルコール9.0%(和訳すると、「アルコール中毒による震え」)
 
「Belle-Vue Kriek」アルコール5.1%
原材料:麦芽、ホップ、糖類、コリアンダー   原材料:麦芽、小麦、ホップ、サクランボ
 
Back Number
1〜5 6〜10 11〜15 16〜20  21〜25 26〜30 31〜35 36〜40
41〜45 46〜50 51〜55 56〜60 61〜65 66〜70 71〜75  

Copyright© MIZUTANI Co.