「ちりとてちん」? 実は落語の演目です。三味線の音色から取られた“微妙な”食材(?)「ちりとてちん」。
噺家の目から見た“食”の話題を取り上げてもらいます。

さて、どんな話が飛び出すのやら・・・

 Back Number 51〜55

人に教えたくない店、その1

 清八でございます。
 暖冬や、暖冬や、言うてるうちに、大寒波襲来、「ディ・アフター・トゥモローの世界」になってしまったような今年の年越しです。これまで好き勝手な事を50回も書かせていただきましたが、殆どが、他県・外国の話で申し訳ありませんでした。以前にも書いたのですが、私は、毎日のように高級料亭や割烹、カウンターのみの高級店で飲食している身分ではあり ません。このコラムをお引き受けしてからもネタを探して特別 に出歩いているわけでもありません。しかしながら、今年はジャカルタ、コペンハーゲン、ソウルと三カ国も巡ってしまいましたし、地球博では10カ国のビールをいただいてしまいました。大阪にも京都にも、奈良にも奥飛騨にも、セントレアのレストラン巡りもしてしまいました。それで、こんな内容だったんですか、とクレームをつけられそうですが、私は浜松市民(合併の前でも後でも)ではありませんから、外に出てぐるりから客観的に感じたことを書かせていただいていると ご理解願います。

 えらい前置きが長い割りに落ちの無い話になってしまいました。グルメ雑誌に「人に教えたくない店」というコラムや特集記事がありますね。(CM風に言うと、やっぱ、教えてるじゃん、という販売促進記事なのですが)例えば、このソルトに掲載されている豊橋市のフラスカティさんもその一軒でした。長野県戸隠村(現在は、長野市です)の「パイプのけむり」は早い時期からリンクしてしまったのですが、実はまだまだありました。今回、ご紹介したいのは飛騨のワインショップ「坂本酒店」です。「別 冊ちりとてちん」に年二回掲載してきました拙宅での「わいわいワイン会」のワインを購入させていただいてきたので、その時点での購入ワイン名は公表してきました。ご興味のある方は、今からでもご覧下さい。今年の4月から高山市となったのですが、下呂市から約1時間走行してアルコピアスキー場交差点を右折すると正面 にあります。20年程前に、当時の舟山スキー場の別荘地内で「わいわいワイン会」があるからとお誘いを受けて、雪上車の送迎付きで参加させていただいたのがきっかけでした。元々、飛騨の地酒を扱っていた酒店だったのですが、ワイン、特にドイツワインに興味を持たれ、現地まで試飲に出掛けてしまったのが、商品及び購入ルートを拡大するきっかけだったそうです。その後、私がベルギービールにはまって紹介すると、またもやエアロフロート機でベルギーへ飛び、私が紹介したビールパブを踏破、新しいパブを紹介してくれました。結果 、白雪酒造よりも早く個人輸入でベルギービールとビアグラスを個人輸入、高山商圏での普及を図ってくれたのです。その後は、焼酎、泡盛と商品及び購入ルートを広げております。世間で騒いでいたボージョレ・ヌーヴォーのみでなく、ドイツ、イタリアのヌーヴォーも、毎年仕入れて普及活動をしております。(よ〜く考えなくても、ヌーヴォーは毎年、世界中で生まれているものなのです。しかも、イタリアのヌーヴォーはボージョレーより十日程早く来日しているはずなんです。)

 こんな坂本酒店さんが10月にホームページを立ち上げていました。何を今頃と、思われるかもしれませんが、この内容が濃いのです。例えば、「こだわり」の一部を紹介します。

 ワインのみならず、お酒に本気な店なら、店内に紫外線が入らないように遮光フィルムを 貼ったり、たとえ寒くても店内の温度を18度以下に設定したりしています。坂本酒店の地下セラーは、まさにワインに本気なのです。「外から見えるところにワインを置いたら、売る気力がなくなる」店長はいつもそう言います。よその店でワインが日光浴しているのを見ると、とても悲しそうな顔をします。…正直申し上げて、坂本酒店の話は長い。長い上に、嘘がつけないストレートな物言いには、時々毒も盛り込まれる。この長いトークに圧倒されて、来なくなったお客様は数知れず。このトークが気に入って、ファンになって下さるお客様は、もっともっと数知れません。

 私は、この嘘がつけないストレートな物言い、そして、興味を抱いたら即、現地に飛んで 行って、自分の舌で味わってから仕入れ、まだ国内で(やまとんちゅーで)紹介されていないお酒を提供してくれる、この坂本さんを全面 的に信頼してきました。拙宅で「わいわいワイン会」を続けているのも、ワインにイタリアンやフレンチ、ドイツ料理のみでなく、中華や和食、エスニックなどバリエーションを広げた肴を試したいという壮大な考え(そない大層な)もあっての事です。今年の「わいわいワイン会」に取り入れた、南大東島のラム酒は 初めて商品化されたもので高価でしたが、これまで味わったことのない感覚で、それはそれは見事なラム酒でした。こんな情報を提供していただけるのでクール宅急便で取り寄せているというわけです。もし、ご興味がありましたら覗いてみて下さい。

飛騨のワインショップ「坂本酒店」

 

「わいわいワイン会、その12」

 清八でございます。
 前回は、私のワインの先生、飛騨のワインショップ「坂本酒店」さんをご紹介しました。 これまでの「わいわいワイン会」の内容については、「別冊ちりとてちん」に掲載してきま したので、ディープな方はお読みになっていただけたと思いますが、今回は、メインページ に書かせていただきます。先ずは、何故、「わいわいワイン会」というタイトルなのか。それは、坂本酒店さんのホームページに書かれていますので、抜粋させていただきます。

 「わいわいワイン会」の名前の由来は、かれこれ20年以上前から現在に至るまで近隣市町村の婦人会や、町内会、商工会青年部、お友達のお集まり、はたまた市民講座などにワイン会を開いていただいた時に、ワインメニューに付け続けている名前です。気の合う仲間と、 わいわい楽しく、気軽にワインを飲んで頂きたく用いている名前です。決して、この名称の占有を試みるものではなく、他にこの名称を用いていらっしゃる方が不愉快な思いをされた 場合は、どうかご容赦くださいますよう、よろしくお願い申し上げます。

 私は、18年前に、このタイトルが気に入って誰に断るわけでもなく拙宅でのワイン会に 使い続けております。さて、今回は1月21日に新年会として企画しました。今回のテーマ は、何と三つになってしまいました。先ずは、シャルドネ種の国別 対抗にしました。

  1. NV Velenosi Brut Metodo Classico
    葡萄品種:シャルドネ、ピノネロ
    イタリアのスパーリングワインの高級品。きめ細かいクリーミィな泡立ちの為に、コルク 栓がきつく、飛ばしてしまいました。

  2. 2004 Chardonay Kabinett Trocken
    葡萄品種:シャルドネ
    もっちりとボリュームのあるボディ。フルーティでクリーンな味わい。酸もありトロッケ ン(辛口)で、ドイツらしいシャルドネです。

  3. 2003 Villa Angela Chardonnay
    葡萄品種:シャルドネ
    とても澄んだ麦わら色、フルーティで花を思わせるようなフレッシュで繊細な香りがしま す。果実味は爽やかですがコクがある、いいバランスです。

  4. 2003 Vin de Pays doc Chardonnay Futs de Chene
    葡萄品種:シャルドネ
    とうとう真打登場。美しい淡い麦わら色、あふれるほどの香りと程よいコク、樽の香りは 強すぎず弱すぎず。余韻の長いワインです。
    ※二つ目のテーマは、ヌーヴォーです。昨年、ボージョレーより十日程早く来日したイタリ アのヌーヴォーを試飲してみて、これはボージョレーよりもいけるのではないかと感じまし た。今回、比較をしてみようと企画したのですが、すでに入手困難となっており、昨年のヌ ーヴォーになってしまいました。

  5. 2004 Sangiovese Farneto Valley
    葡萄品種:サンジョベーゼ
    濃いガーネット色、甘く新鮮な赤い果実やブラックオリーブの香り、たっぷりの果 実味と ボリュームがあります。

  6. 2005 Beaujolais Billages Nouveau フランク・サンカン
    葡萄品種:ガメイ
    リヨンで開催された「コンクール デ ボージョレ ヌーヴォー」において銀賞受賞。期待を裏切らない高品質なヌーヴォー。

  7. 2005 Beaujolais Billages Nouveau ドメーヌ・シャサーニュ
    葡萄品種:ガメイ
    地元ボージョレの生産者が、2005全てのヌーヴォーを試して決めた最高の1本に輝きま した。フィルターを通さない、葡萄そのものの味を尊重したヌーヴォーです。
    ※こんな事書いたらお叱りを受けるのでしょうが、昨年11月にあれだけマスコミが勝手に 騒いでいたのに、その売れ残り分はどこにあるのでしょうか。特に、コンビニとかスーパー に山積みされていた最低ランク品の在庫は、どこに消えたのでしょうか。

  8. 2003 Cotes du Ventoux Rose Llstant
    葡萄品種:サンソー、シラー、グルナッシュ
    ミディアムボディの赤ワインよりヘヴィな飲み応え。淡い綺麗な赤。甘くフルーティな香り。締めの赤としては最高です。

  9. オーク樽熟成麦焼酎「ONTAKE」
    ※そして、今回の三つ目のテーマは、ワインではなく、麦焼酎でした。御岳の水でつくられた麦焼酎をボージョレー・ヌーヴォーが入っていたオーク材の樽で一年間熟成させたところ、 これが何と、○○○○・ウィスキーになってしまいました。これは、正に「一期一会」の酒 でした。

 以上のワインの肴として、今回は、ガーリック・バケット、ソルトクラッカー、魚せんべい、揚げ豆、奈良漬、メインとして 牛肉・豚肉のしゃぶしゃぶ、きしめん・うどん、デザートとして苺、そして年明けなので、 お抹茶と和菓子も用意して、初釜も同時開催してしまいました。(今回の牛肉・豚肉ともアメリカ産ではありませんでした。いくら安くても、アメリカと小泉さんにノーと言い続けましょう。……本当に、クレームをつけられそうですが、書きます。あの骨髄が見つかるまでに、 国内に1500トン輸入されて、全国に流通されていたのですが、どうして無言なのでしょうか。調査しないのでしょうか。無念です。)

 

「落語のネタ帳、その12」

 清八でございます。
 居酒屋の定番、「おでん」、浜松市内では関東煮(かんとうだき)といって東京風の煮込みが主流ですが、味噌をつけて焼いた豆腐の田楽がそのルーツなんですね。京都では、関東煮と暖簾が出ていない限り、この田楽なのですが、三河でもこの田楽が美味しく食べられるお店がたくさんあります。上方落語に「田楽喰い」という噺があります。

  只今では、懐がぬくくても、仕事があったり、道路交通 法があったりして、そんなことはございませんが、昔は世間がのんびりしてましたんで、昼日中、お天道さんが高い間からでもチャンスがあれば、一杯飲もうという連中が集まりまして…。

 「なぁ、おい、町内の顔ぶれがこれだけ揃うというのも珍しいさかいな、これから一杯飲もか、ちゅうのやがな」「ああ、けっこうやな」「そっちのほう、どや」「おっと、おら、賛成」「何や、そのサンセイちゅうの」「よう言うやろ、わいもええでぇ、ちゅうの」「えらい難しい言葉、知ってんのやな、隣は」「おれはアルカリ性」「誰や、訳の分からん事、言うてんのは、しかし、言うとくで、今日は顔ぶれ見たら分かるとおり、俺が出しとこちゅうやつは一人もいてへんのや、今日は、割り前やさかい、そのつもりでな」「あぁー、割り前か」「はぁー」「ため息、ついてるで、こいつ」「ほ、ほたら、割り前は何ぼや」「別 に声を震わさいでも、ええやないか、一人前50銭や、由さん、ちょっと50銭出して」「ごめん、今日、財布忘れた」「こら、言うたれん、忘れるちゅうことは、ようあるこっちゃさかいな、松ちゃん、あんた、出してんか」「財布、持ってるでえ」「えらい、50銭出して」「わるい、中身忘れた」「何にも、なれへんがな」

 こんな、関西人特有のボケと突っ込みのやり取りがありまして、何とか、コンパの企画がまとまりますな。誰一人、金を持ってないのに、兄貴分といわれている青年団のOBがパトロンになりまして、一升瓶が10本、集まります。

 さて、酒の肴、というテーマに移ります。ケータリングというシステムも無い時代ですから、横町の豆腐屋さんで田楽屋をオープンさせたので、ご祝儀を兼ねて、田楽パーティというプランが出来上がりました。当然、カラオケてな機材も無い時代ですから、何かゲームをしながら飲もうという流れになりまして…。

 「なぁ、田楽をただ食たんではおもろないさかいな、今日は、ん廻してなことをやろか」「何や、そのん廻して」「この田楽は、味噌をつけるというて、げんが悪いさかいな、運がつくように『ん』をつけた言葉を言うてな、ん、を一つ言うたら、田楽一本というのや」「ん、を一つ言うと」「何でもかまへんのや、お前からやり」「いやぁ、とてもよう言わん」「何でもかまへんのや」「ほな、一本もらう」「おい、言うてから手を出しいな」「今、言うたがな」「何を言うたんや」「よう言わん、の、ん」「あぁ、入ってるな、これは、次、隣」「わたいはなぁ、れんこんと二本貰いまひょかな」「うまいなぁ、次、由さん」「わしはなぁ、にんじん、だいこん、と三本貰おぅ」「次は、お前はんかえ」「えー、みかんきんかん、こちゃ好かんと四本もらおか」「なかなか、うまいな、お前はんは」「ほな、こんこんちきちん、こんちきちん、と五本」「祇園祭やな、次は」「えー、てんてん天満の天神さんと六本もらうわ」「だんだん上手になってきたな、次は」「本山坊さん、看板ガンと七本」「何のこっちゃ」「本山の坊さんが道を歩いてて、看板に頭をぶつけたとこや」「だんだん増えてきたな、お前はんは」「先年神泉苑の門前の薬店、玄関番人人間半面 半身、金看板銀看板、金看板根本万金丹、銀看板根元反魂丹、瓢箪看板、灸点と、四十三本おくれ」「無茶苦茶言うたらあかんがな」「無茶苦茶やあれへんがな、先年神泉苑の門前……、あのな京都に神泉苑ちゅうとこがあるやろがな、あそこの門前を通 ったら、薬屋があるのや。その薬店に、玄関番みたいにこの人間の半面 半身のこんな木像があるやろ、半分体を断ち切って内臓やなんかを見せた人形な、あれがこう玄関番みたいに置いてあるちゅうのや、金看板と銀看板があって、金看板のほうは根本万金丹と書いてあって、銀看板のほうには根元反魂丹と書いてある。別 にひょうたん型の看板があって灸点、やいとの点やな、灸点おろしますと書いたある。それを言うたもんや。もう一ぺん言うてみよか。先年神泉苑の門前の薬店、玄関番人人間半面 半身、金看板銀看板、金看板根本万金丹、銀看板根元反魂丹、瓢箪看板、灸点と、二へん言うたさかい、八十六本、もらうわ」「うわー、みな、持っていったがな」

 わぁー、わぁー、言うております。「ん廻し」、こんなゲームをコンパでいかがでしょうか。

 

「映画の中の和食レストラン」

 清八でございます。
 先日(4月2日)、浜松市内では多分上映されないと思われる映画「かもめ食堂」を豊橋で観てきました。この映画は、フィンランドの首都、ヘルシンキの街角にひっそりと開店した日本食堂「かもめ食堂」のオーナーシェフである、サチエ(小林聡美)と、お手伝いとして加わるミドリ(片桐はいり)、そしてマサコ(もたいまさこ)という日本人女性三人と、現地フィンランド人との日常を淡々と描いている作品です。監督は荻上直子。原作は群ようこです。

 夏のある日、ヘルシンキの街角に「かもめ食堂」という小さな食堂がオープンしました。 サチエは純朴で心豊かなヘルシンキの人々に日本のおにぎりを食べてもらいたいと、日々店を開けますが、興味本位 に覗く人はいても、お客さんは誰も来ません。ところが、ついに初めてのお客さんがやってきます。日本かぶれで日本のアニメが大好きな青年トンミ。トンミに 「ガッチャマン」の歌の歌詞を教えてくれと頼まれますが、出だしの歌詞で止まってしまいます。この青年は以降、来店第一号の特典として、コーヒー代がタダになります。其の日の夕方、書店で難しい顔をして「ムーミン谷の夏まつり」を読んでいるミドリを見かけ、「ガッチャマン」の歌詞を尋ねると、怪訝な顔をしながらもスラスラっと三番まで書いてくれました。

  お礼を言うサチエにミドリは、フィンランドに来るようになった理由を話し始めます。目を つぶって世界地図を指差したら、フィンランドだったというミドリの話に何かを感じたのか、 自分の家に泊まるようすすめます。やがて、ミドリは「かもめ食堂」を手伝うようになります。サチエとミドリ、そしてトンミの三人だけの日々が続いて、少しずつお客さんがやってくるようになります。そんな中、またひとり訳ありげな日本人マサコが現れて…。こんな調子で、ヘルシンキの市場やマーケット、港・船といった生活ゾーンを舞台に描かれていく作品でした。本当にスカンジナビアの暖かい光と森からのさわやかな空気が漂ってくるような作品でした。個人的な評価としては、昨年の作品でありながら「三丁目の夕日」をはるかに凌駕してしまうような映画だと思います。映画ファンの一員としては、正に、これが映画の本道という製作・編集をしていました。スタンディングオベージョンの作品です。浜松市内どころか、静岡県内で上映されない事に怒りすら覚えます。

 さて、この「かもめ食堂」のメニューです。

おにぎり(梅・鮭・おかか)
鮭の網焼き
豚のショウガ焼き
ポテトサラダ
トマトサラダ
とんかつ
スモークサーモンの和風サラダ
サーモンの刺身
肉じゃが
なすの揚げ煮
鶏の唐揚げ
鮭の南蛮漬け
パプリカのきんぴら
卵焼き
青菜のおひたし(日替り)
胡麻和え(日替り)
コーヒー
シナモンロール

 ヘルシンキでなくっても世界中で通 用する料理だと、私は思います。久しぶりに感動して、 興奮したので、今回は映画ネタにしました。まだ、十日間位 は上映してくれると思いますので、ぜひ、ぜひ、遠出してみて下さい。

 

「ディープなベルギー、その1」

 清八でございます。
 今年のゴールデンウィークは、6年ぶりに4回目のベルギーに行ってきました。初めてのベルギーが95年でしたが、今回は通 貨がユーロに統一されてから初めてとなりました。

 今年のヨーロッパ便は、どの航空会社も満席状態で、出発1週間前になってBA(ブリティッシュ・エアーウェイズ)便でロンドン乗換え・ブリュッセル便が確保できたくらいでした。噂には聞いていましたが、ヒースロー空港内でのバス移動、税関での重複チェック、ブリュッセル便での軽食(サンドイッチ)の酷さ等、いろいろ問題点はありましたが、5月2日成田空港を13時20分に出発、ヒースロー空港着17時20分、乗り換え便発19時45分、ブリュッセル着21時50分、ホテルでのチェックインは22時40分となってしまいました。着いた日の夜食は何にしようかと考えていたのですが、疲れていた為、ルーム内のビール(もちろん、ベルギービールです)を飲んで寝てしまいました。

 さて、今回のホテルはブリュッセルの中心部にある大広場「グランプラス」から50メートルという立地条件の「ホテル・アミーゴ」を予約できました。旅行社によれば、日本人観光客用としては4部屋提供されているという情報でしたが、結構な数の日本人の宿泊者だったようです。このホテルは、16〜19世紀に監獄として使われていた所で、1873年にフランスの詩人ヴェルレーヌが詩人ランボーに発砲し、ここに投獄されたという逸話が残っています。

 3日は、ホテル内での遅めの朝食後、一番の目的であるカフェ巡りのためホテルを出ました。カフェは、「喫茶店」ではありません。ベルギーではお酒を飲ませる店が4種類あり、「カフェ」「タヴェルン」「パブ」「バー」と呼ばれています。このうち「カフェ」ではビール中心で、簡単なおつまみが用意されています。どんな小さな村にも一軒あり、駅内の店舗も含めるとベルギー全土で約3万軒といわれています。人口比較では国民340人に一軒の割合になるのだそうです。営業時間は、朝10時から夜12時ですが朝4時までという店もたくさんあります。もちろん、地域、季節、曜日によってバラバラだそうです。日本の大正・昭和初期の小説や映画・演劇に「女給のいる洋風の酒場」としてカフェが登場しますが、正にこの雰囲気です。ただし、今ではギャルソンが多くなっていますが。

 どうして午前中からビールを飲みにカフェ巡りをするのか、これには理由があります。私が「ちりとてちん」内で何度も書かせていただきましたが、ベルギーは地ビールの国で、1100以上の銘柄が常時つくられているのです。もともとワイン用の葡萄が栽培できなかった為、フランスのワインに匹敵する程の質と量 のビールがあり、食前ビール、食中ビール、食後ビールに分けられるビールが存在しているのです。ビールの味ですが、これは個人の好みなので何とも強要はできませんが、私個人としては、日本の麦以外のデンプンで造られているビールよりは断然おいしいと思います。余分な事ですが、日本の「米やさつまいもやじゃがいもやとうもろこしで造られたビール」は、ビール法のあるヨーロッパではビールとしては販売できません。「雑酒」扱いとされます。

 カフェ巡りの話に戻します。開店時間にはまだ早かったので、ヨーロッパで最も古いショッピング・アーケードのひとつ「ギャルリー・サンクチュベール」でウインドショッピング、それでも時間があったのでグランプラン内にあるビール博物館を見学、館内の酒場で飲んでしまいました。次は、このグランプラスから歩いて5分のところにある証券取引所の表通 りにある「タヴェルン・シリオ」Taverne Cirio(シリオの居酒屋)を覗きました。この店には初めて入りました。この店は1920年代のアールデコ様式のインテリアで埋め尽くされていました。入った正面 の壁には50個のメダルを貼り付けた大きな楕円形の額が飾っておりました。これは、客に対するサービスの優れた店に贈られたものだそうです。この店は、タヴェルンであってカフェではありません。その為か、ビールよりもワインやシャンパン、ウィスキーを飲んでいるお客が多かったようです。

 次に向かったのは、この証券取引所の裏側にある「ファルスタッフ」Falstaff(シェークスピアの喜劇に登場する陽気な老騎士)です。この店には前回も訪れているので、今回はランチの場所にしました。フランス語のメニューが読めなかった為、かろうじて理解できたランチメニューにしました。今回の写 真の二皿がその料理です。一皿目が「」、二皿目が「」それにフリッツ(フライドポテト)が付いてきました。この二皿で10ユーロ(約1500円)でした。もちろん、飲み物は本日三杯目となるビールでした。ビールの肴として、小海老コロッケやオムレツ、サラダなどもありますから、ゆっくりビールを愉しむのに最適なカフェだと思います。

 飛行機内が長く、昨夜も遅かったので、ここで一度ホテルに戻り「お昼寝タイム」。ディナーは、エピファニーの南竹シェフご紹介の「INADA」さんに予約したのですが、これから夜中の2時までのレポートとなりますので、また、次回とさせていただきます。

 

 

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