「ちりとてちん」? 実は落語の演目です。三味線の音色から取られた“微妙な”食材(?)「ちりとてちん」。
噺家の目から見た“食”の話題を取り上げてもらいます。

さて、どんな話が飛び出すのやら・・・

 Back Number 41〜45

「若手料理人に期待して」

 清八でございます。
 映画・演劇・音楽・古典芸能の評論家と同様なのですが、料理の評論で生活されている方々は、自身の好き嫌いではなく、希望と夢を持って多くの先輩から「伝えられる」技を身に付けようとしている発展途上者に個人的な嗜好を押し付けないでいただきたいと思うのです。たいへん失礼な表現になりましたが、「伝える」と「教える」とは違うということをご理解願いたいのです。前回の「ちりとてちん」は、こうして終わりました。

 実は、2月15日にシェ・モリヤで「若手料理人の夕べ」が開催され、お誘いに乗りました。シェ・モリヤ、トラットリア・ジージョ、レストラン水窪、ディボディバ、ル・シェル・ブルーの若手料理人と賛同したギャルソンたちによる一晩のディナーというご趣向でした。お誘いを受けた時に、軽くお遊びのつもりでお越し下さいと言われました。
スタートするまではそのつもりでした。それが、それぞれのオーナーから借りた厨房、食器、グラスを目にし、顔写 真入りの立派なメニューを見て思いを変えました。アンケートカードにびっしりといろいろ失礼な感想を書いて店を後にしました。

 当日のアンケート項目にありました、「この一皿がうまくて、この一皿がまずい」というレベルではありませんでした。重箱の隅を突っつくようなレベルでは、何故、おしぼりを用意できなかったのかという一点も書かせていただきました。彼ら・彼女たちが事前の準備と当日の段取りまで期待と不安の中で何かをしようとしている気持ちは理解できました。当日の感想を一言で書くと、このイベントの目的が理解できなかったという事です。確かに、それぞれのお店の常連さんが多かったからかもしれませんが、いつの間にかワインが注がれて、一皿目が運ばれて、二皿目、三皿目、……、「ワインはいかがですか」、……四皿目、このパターンが七皿目まで続き、いつの間にか自由解散となっていました。

 顔写真入りの立派なメニューが添えられていても主催者側が適宜に挨拶し、料理人が交代にでも客席を回ってコミュニケーションを求めるべきだったのではと、今でも思っています。たくさんの人数を対象とされる、よくある「美食会」とか「グルメの夕べ」でしたら、ご感想をアンケート用紙にお書きください、で済むのでしょうが、この若手料理人さんたちの趣旨は違うと思いたいのです。たいへん失礼ですが、まだまだ、お客様にお出しできるようなレベルではなかったですよね。当日、厨房内におられた方は、全員、理解されていたと思います。スタッフ側のご好意であったと解釈しましたが、厨房内がすべて見渡せる席でした。私はいろいろなお店のカウンター席が大好きでして、それは厨房内での料理人さんたちの動きや料理のレシピ、調理器具、食器がよくわかるからです。そんな気持ちで厨房内を拝見していたからでしょうが、何か段取りがよすぎて、予約の人数分の皿に七皿とも配膳して、「今日の仕事は完了」といった感じを受けてしまいました。それで何が悪いんですか、と反論があると思いますが、勉強会(であるとして)なのだから、盛り付けのチェックをするとか、客席側のタイミングをはかるとか、もっと欲を言わせてもらえば、良い意味での緊張感とか汗と涙のバタバタ状況であってもよかったのではと思うのです。

 私は、毎日、毎晩、レストランや料亭を食べ歩いたり、お店や料理の「感想文」で生活 をしている身分ではありません。大阪や京都、沖縄の飲食情報を書いてきましたが、毎月のように行ってきたわけではありません。ただ、「食文化」に興味があって、新しいお店を見つけたり、自分にとって新しい料理を見つけた時に、味わってきただけの「食文化」一ファンです。私も、今でも「最近の若いもんは…」と言われ続けていますので、この若手料理人たちに、「まだ経験が足らない」とか「まだ考えが浅い」とか言えません。ただ、貴方たちより戸籍年齢が多いだけの特権でアドバイスさせていただきます。将来、オーナー・シェフを目指されているのかどうかは別 にしても、飲食業界で続けていくのなら目の前の お客様を大切にして下さい。将来、どのような店舗・イメージをお考えなのかわかりませんが、常にご自身の360度ぐるりに神経を働かせて、配慮するような感覚を養って下さい。貴方ご自身が不可能なら、可能なパートナーなりマネージャーを採用して下さい。接客とは何なのか、サービスとは何なのか、戸籍年齢の若いうちに理解し身に付けて下さい。 例えば、以前書かせていただいた八日市市の世界一の料亭「招福楼」を体験して下さい。また、浜松からなら日帰り可能ですから京都・大阪の料亭を体験して下さい。フレンチ、 イタリアンを修行中の方も含めて関西のだしと薄口醤油の使い方を身に付けて下さい。好き嫌い、それぞれの師匠がどのような味付けなのかは関係ありません。貴方の味をどのように創っていくかです。そのために将来、絶対役に立つと思います。貴方たちの感性と、舌が若いうちに実行してみて下さい。これからも大切なお仲間で行動されるのも結構ですが、いつかは独立するはずです。独りで取り組まなければならない事を優先して下さい。

 当日、参加されていないたくさんの方には申し訳ない内容でしたが、「仕込み」の重要性を伝えたかったのです。

 

「落語のネタ帳・食べ物編…その10」

 清八でございます。
 歓送迎会、お花見とお酒をいただく機会が多くなってきましたな。お酒の好きな人は寝ても夢の中でも飲んでるようでして。ある男、女房が留守の時に、一升瓶を三本いただきました。まだ少し寒いのでお燗をつけようと七輪で火をおこしている間に夢が覚めてしまいました。

「しもた、これやったら冷で飲んどいたら良かった」
こんな小話があります。

最近テレビの番組では放映しなくなりましたが、早食いとか大食会というイベントがあって、あれ、肥満体より痩せている方のほうが新陳代謝が活発なんで勝つのやそうですな。

大食というと、相撲取りはレベルが違うんやそうでして、食べ放題やバイキングのお店では断ってもええのやそうですな。札幌場所の時に、札幌ビール園にある部屋の関取さんたち10人が入って、その日は暖簾を降ろしてしもたてな話が伝わっております。お肉も生ビールも当日分が無くなってしまったんやそうです。
 会社でも町内でも、「俺が一番酒が強い」という方がいてますな。大学生の歓迎コンパや新入社員歓迎会で「飲め、飲め…」とやって救急車で運ばれたり、それから宴席が嫌いになってしまったり、さまざまなエピソードがありますわな。気をつけないといけないのは、「最近の若いもんは…」ではなく、いろいろなアルコール飲料が入手しやすくなったこと、ビールでもアルコール度数が高くなっていること、特に発泡酒が登場してから、発泡系の炭酸度が高くなっているということに留意して下さい。創って、売っている側の責任もあると思うのです。

 ある酒好きな旦那どおしが、いつもの料亭で待ち合わせ。今日のテーマは、尾張屋の旦那が手に入れました一升入れの金無垢の杯。近江屋の旦那と二人で試そうと持ち込んだのですが、二人ともよる年波で二、三合しか呑むことができません。
「せっかく手に入れたのに使えないのは、もったいない。誰ぞ、一気に呑んでくれる者はおらんやろか」
「それやったら、供の権助やったら、これに四杯や五杯は空くやろうと思います」
「あんた無茶言いなはんな、これに四、五杯なんて、これ一杯が一升でんねや」
「あいつならそれくらいはやると思います」
「ほんまにやりますか。ほな、賭けましょか」
「おう、何を」
「来月の有馬温泉二泊の費用賭けましょか」
話がまとまりまして、奉公人の権助を呼びます。ところが、当の権助は「わしゃ五升てな酒まだ呑んだことがないで、わからんな」言うて、どっかへ行ってしまいました。

しょうがない、この賭けはなかったことにして二人で少しずつ飲もうとプランを変えようとしますと、権助が戻ってきてチャレンジするということになりましたな。一升入れの金無垢の杯で、一杯、二杯、三杯、四杯、立て続けに呑んでしまいました。

「これは、見事やな、さぁ、もう一升やで」
「これ一杯かえ、これ空けたらええんじゃな。くぃくぃくい、呑んだぞ」
「はぁ畏れ入った、負けました負けました」
「これだけ見事に呑めるのに、おまはん、ちょっと考えさせてくれちゅうて、どっかへ行ったが、あの時に酒の呑める薬でも飲んできたんか、それてもまじないでもしてきたんか、教えておくれ」
「あぁ、あれかぃ。いや、わしゃ本当に五升てな酒呑んだことないでな、呑めるか呑めんか、そこの酒屋で試しに五升呑んできたんじゃ」

 「試し酒」の一席でございました。

 

「ディープなコペンハーゲン、その1」

 清八でございます。
 今年のゴールデンウィークは沖縄の離島ではなく、デンマークとスウェーデンに行ってきました。それもフライトチケットとホテル予約のみで。いつもお世話になってる旅行社のスタッフからも「変わっている」と言われました。観光シーズン前で、まだ春の手前で日中の最高気温は11度という現地予報だったからです。しかも、アンデルセン生誕200年記念イベントも、日本EU市民交流年イベントも開幕前です。

 成田からコペンハーゲン空港まで10時間50分(帰りは10時間20分でした)、飛行機から降りて、パスポートを見せて、預けてある荷物を受け取って、まったくチェックも無く、空港内で換金して、30分後にはホテルのチェックカウンターに居ました。そのうち、空港からホテルまでの移動時間は約10分でした。お迎えを頼んであった現地日本人の説明によると、三日ほど前から木々が芽吹いてきて春の気候になっているとの事で、日中の気温は15度ぐらいまで上昇しているが、観光シーズン前なので混雑していなくて、いいタイミングだと言われました。今回は、コペンハーゲン・スティ四日間なので、時間の許す限り、現地情報を教えてもらいました。日常会話としては英語で十分なこと、カフェや居酒屋、レストランがたくさんあるが、消費税が25%なので飲まなくても、ランチでも日本円で2,000円、ディナーでは1万円近くなってしまうので注意すること、道路は車道・自転車車・歩道と三つに分かれていて、自動車よりも自転車と接触して怪我をする危険性が高いということ、そしてスウェーデンへの入国の仕方・電車の乗り方など……。しかし、宿泊したラディソンSASロイヤルホテルはチボリ公園の向かい、国鉄中央駅まで徒歩2分、道路を渡るとツーリストインフォメーション、24時間営業のセブンイレブンありと、最高のロケーションでした。スカンジナビアは白夜で有名ですが、ここコペンハーゲンでも夜8時半頃までは昼間の明るさでした。初めての夕食は何にしようかと考えたのですが、日本との時差が7時間(日本時間では午前様)に気がつき、セブンイレブンでカールスバーグの缶 ビールとピザにしました。今回の画像に写したのがCarlsbergの最高級ビールでアルコール度数7.2%のElephantビール、もう一本がTuborgの最高級ビールです。味は、Elephantがエビスの長時間醸造、Tuborgがサントリーのモルツと言えば、ご理解いただけるでしょうか。市内の居酒屋には、当然、この二大ブランドの生ビールがありました。ご承知のとおりデンマークのビールはCarlsbergなので、最近では、ベルギービールの種類が増えてきたんだそうです。

 さて、翌5月1日は日曜日でした。この国のルールですから判っているのですが、飲食店を含めて殆どのショップは一斉休業です。そこでホテルでの朝食後は、ガイドつきボートでの運河めぐりでウォーターフロントから市内見学することにしました。ところで、ホテルの朝食には北欧料理の「スモーガスボード」のコーナーがありました。ニシンやイワシ、サーモン、ハム、塩漬けソーセージ、レバーパテ、チーズなど冷たい料理がたくさん並べられていて温めていないお皿に自分で好きなだけ取って食べるものです。「日本のホテルの朝食でもあるのに、それがどうして北欧料理?」疑問に思われる方も多いと思いますが、このセッティングを経験した日本のホテル・飲食関係者が導入した時に、「スモーガスボード」では意味がわからないから、北欧料理=バイキングと繋げてバイキング料理とネーミングしたんだそうです。しかも最初に命名したのは帝国ホテルだという説が濃厚です。 パンの種類がたくさん、しかも私の大好きなライ麦パンが5種類はありました。デニッシュも3種類、フランスパンも3種類、ブルーベリー、ラズベリーのジャムは、一口味わっただけで無添加とわかりました。それから、毎日、私の大好きなキッシュが焼き上げられていて、この朝食だけでも五つ星のホテルだと理解できました。

 ボートでの運河めぐりでは、港まで出て、リトルマーメイドを反対側から観ることができました。そうそう、「世界三大がっかり」って、知ってはりますか。諸説があるのですが、最大公約数では「シンガポールのマーライオン」「ブリュッセルの小便小僧」「コペンハーゲンの人魚姫」とされているようです。いろいろな理由があって、例えば小便小僧は「思っていたより小さかった」というのが最大の理由です。この人魚姫も同様の理由なんですが、普通 に写真を撮ると背後に軍港や軍艦が写ってしまう事も理由の一つです。マーライオンは、ご自分で確認してみて下さい。

 前述したとおり、各ショップは日曜日で閉まっていましたので、午後は古城めぐりのバスツアーを申し込みました。昼食は何にしようかと迷っていても休日の店が多かったので、手っ取り早く、ハンバーガーとホットドックにしました。おそらくは万国共通 の食べ物ですので、この場面は割愛、古城めぐりとディナーのレポートは次回とさせていただきます。

 

 

「ディープなコペンハーゲン、その2」

 清八でございます。
 前回のレポートで、ホットドックは万国共通 の食べ物なので、この場面は割愛、と書いてしまいました。ところが、朝10時くらいから街のあちこちにオープンする屋台(手動で移動していました)には、フレンチドックといってパンに穴があいているところにソーセージを差し込む形のホットドックがありました。ソースはマヨネーズかケチャップかマスタードが選べます。市内の広場には、こうしたスタンドと共にビールスタンドがあって、お茶代わりに一杯といった雰囲気です。

 さて、5月1日、現地での午後1時、半日の古城めぐりツアーに参加しました。5時間のコースで295クローネ(約5,000円)でした。コペンハーゲンの市庁舎近くのバス乗り場から約1時間半でハムレットの舞台とされたクロンボー城に着きました。この城はオアスン海峡を隔てた対岸にあるスウェーデンの港町ヘルシンボリへの定期フェリーが発着するヘルシンオアの岬に建っている海の城です。この定期フェリーですが、週末になるとスウェーデン側からの乗船率が急増するとのことです。どうしてかと言うと、スウェーデン側では、一人が一度に購入できるアルコール飲料の量 が制限されている為(ロシアほどではないのですが、アル中発展途上者が多いんだそうです)、お好きな方は週末に車一杯に空き瓶を積んで、買出しツアーを繰り返すのだそうです。それも世界で初めてデポジット制を導入したのがデンマークだという理由もあります。返金の額もばかになりませんからね。ハムレットの舞台となったのは、当時、北欧一の大広間があった事から想像できるのですが、他国との交流が盛んで威厳と権力を感じさせる造りであること。天候が不順で、すぐに霧に囲まれ幻想的なシーンになることが、当時のシェークスピアに好印象を与えたのではないでしょうか。この後、デンマーク王室の夏の別 荘である、フレーデンスボー城(中は7月のみ一般公開だそうです)を写 真撮影して、エスロム湖に浮かぶ島の上に建つフレデリクスボー城へ向かいました。この城は火災によって一部が焼け落ちた後、カールスベア財団のカール・ヤコブセンの資金提供により再建され、国立歴史博物館として一般 公開されています。カールスベア財団の源は、あのカールスバーグ・ビールです。

 ホテルに戻ったのが、夕方の6時、まだまだ外は日中の明るさでした。昨日の時差(日本とはマイナス8時間です)の疲れもあって、「お昼寝タイム」。目が覚めたのが8時頃、でも外は日中と同じだった為、歩いて3分の「チボリ公園」内のレストランに行くことにしました。本家本元のチボリは、このシーズンは夜11時まで開園していたからです。しかも、園内には37箇所のカフェやレストランがオープンしていました。昨日の日本人ガイドからアドバイスされたデンマーク料理のレストラン「Perlen」に入ったのですが、困ってしまいました。メニューがデンマーク語だったからです。あわてて、用意してきたデンマーク語の会話集を取り出して、何とか、ビールとサーモン・グリルを注文できました。

 今回、料理の画像が無いのですが、あまりにも立派なレストランで、しかも満席状態でしたので気後れして撮れませんでした。ご参考までに、ビールは「エル」、生ビールは「ファズエル」、サーモンは「ラクス」といいます。私たちの近くで品のいいご夫妻が食事をされていたのですが、何とビール・大とワイン・クーラーに入った「焼酎」を頼んでいました。これは、ご主人が焼酎で奥様がビールかな、と勝手に解釈したのですが、そうではありませんでした。これは、現地では当たり前の飲み方で、「じゃがいも焼酎スナップス」をギンギンに冷やして、小さなグラスに注ぎ、口に含んで、ビールで流し込むのだそうです。この焼酎はアルコール度数45%なので、こういう飲み方をしないと体内に入っていかないのだそうです。ともあれ、現地ではこうした飲み方で、べろんべろんになるのだそうです。試しに、試飲用の小さなサイズを買ってホテルの部屋で試してみましたが、そのまま寝てしまいました。恐ろしいアルコール飲料でした。酔いつぶれてしまいましたので、これで、失礼します。

 

 

「ディープなコペンハーゲン、その3」

 清八でございます。

 さて、5月2日です。コペンハーゲン市内の博物館・美術館・イベント会場巡りを予定していたのですが、1694年に完成したローゼンボー離宮に入った途端、スコールのような雨が降り出し、チケット売り場の隣のお土産コーナーで雨宿りとなってしまいました。この離宮は、オランダ・ルネッサンス様式の建物で、歴代の王様たちが所有した数々の品が展示されているのですが、特に地下室には王室の宝物館があり黄金の王冠が展示されていました。雨がなかなかあがらない為、近くのMagasinという大きなデパートに飛び込みました。

 このデパートはスカンジナビア初、最大規模の老舗デパートです。さっそく、地下の食料品売り場へ行くと、ビール・ウォッカ・ワイン、肉・魚・野菜・チーズ、パスタ・ライス・ジャム・香辛料・缶 詰など、当然といえば当然なのですが、フロアー一杯に整然と置かれていたのです。私は、外国に行ってもデパ地下大好き人間ですので、このフロアーに1時間は滞在していました。これまで書かなかったのですが、デンマークの国土はグリーンランドを除くと日本の九州くらいで、人口550万人ですからデパートでも小売店舗でもスタッフが非常に少ないのですよ。外国人向けのお土産店以外では、ウインドショッピングしていて、声をかけられることはありません。

  人口が少ないと言えば、当然、比例して公務員・議員の定数が少ないです。当初から「小さな政府」であり「小さな行政」なのです。これまで視察に行かれた日本の政府要人・国会議員・県会議員の方々からの報告書では目にした事がなかったのですが、デンマークでは議員は「名誉職」であり、その為、報酬は非常に少ない事が現地で判りました。公用車も秘書もありません。出身地での大げさなイベントやパーティも無く、あっても「言葉」だけのご祝儀でいいんです。ですから、金銭授受に繋がるような贈収賄もありません。 そんな条件でも手を挙げる候補者は後を絶たないのだそうです。この議員さんに対しての国民のお返しは、レストランや劇場で同じ料金での「いい席」に案内してくれるだけです。(余計なトリビアですんません)  

 今日のランチは、旅行前から楽しみにしていたCafe R(カフェ・アール)に行きました。市庁舎前広場から続く歩行者専用道路(この道路が参考になって、日本では曜日限定の歩行者天国が生まれたんだそうです。このコペンハーゲンでは通 年で歩行者専用道路です。歩行者専用といっても平均して10mの道幅はありました。)約1.2kmのほぼ中央に位 置するアマートゥ広場にあるこのお店の両隣が、あのロイヤル・コペンハーゲン、ジョージ・ジェンセン、ホメルゴーの本店なのですよ。ですから、このお店で使っている食器はロイヤル・コペンハーゲン、グラスはホメルゴー、ナイフ・フォーク・スプーンはジョージ・ジェンセンなのです。

 このカフェでは、初日にご報告した北欧料理の「スモーガスボード」をきれいに盛り付けて1プレートで提供してくれます。例えば、にしん、サーモン、ローストビーフ、生ハム、チーズ、レッドオニオン、甘エビなど。ライ麦60%のパンには充分合いますが、発泡ワインやビールの肴としては最適な料理だと思います。一つ、変わったメニューがありました。「わさびビーンズ・サーモン」です。スモークサーモンのケイパーの代わりに、わさびビーンズを使った一皿なんです。まずくはなかったですが、違和感はありました。ご家庭で簡単にできますから、酒の肴にいかがですか。「スモーガスボード」は、現在開催中の「愛・地球博」会場内の北欧協同館で提供されています。先日の17万人入場時にも空いていましたので、ぜひ、ご試食して下さい。このカフェは、場所・料金・雰囲気とも超お勧めなのですが、お連れになる方によっては、両隣の各本店から出てこなくなってしまう危険性が十二分にありますので、お気をつけ下さいませ。

 一応、安全パイとして、ご紹介しておきます。このカフェ・アールの向かい側にはCafe Europaがあって、こちらはコーヒー、カプチーノ、カフェラテが楽しめます。いくら本場とはいえ、カプチーノを量 で注文するシステムは初めてでした。 このグラスの大きさなら確かにカフェで2時間過ごす事になるんだろうな、と理解できました。ランチ後は、やはりこの広場に集中しているグッチ、エルメス、シャネルなどのブティックをウインド・ショッピングしながら、1642年に完成、ヨーロッパ最古の天文台として使われていたラウンドタワー登りました。高さは36mなんですが螺旋状のスロープが209mあるんです。

 疲れ果ててホテルに帰着、昨日と同様に昼寝後にチボリ公園内のレストランへディナーに出かけました。昨夜とは別 のレストランにしようと巡ったのが大間違い、デンマーク語のメニューや案内文がまったく理解できず、疲れ果 てて、結局、イタリアン・レストランでムール貝と手長海老のスパゲティとビールで締めとしました。おやすみなさい。(次回は、スウェーデンのマルメ篇です)

 


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